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【格闘技】

泉浩 パンチ50連発でTKO勝ち

2010年6月21日 紙面から

1回、イ・チャンソプ(手前)にパンチを浴びせる泉=両国国技館で(七森祐也撮影)

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◆SRC13

▽20日▽東京・両国国技館▽9試合▽5分3回戦(第9試合のみ5分5回戦)

 泉、怒濤(どとう)の50連発で激勝−。アテネ五輪柔道90キロ級銀メダリストの泉浩(27)が韓国の秒殺魔人イ・チャンソプ(29)に1回4分37秒、グラウンドパンチの連打でレフェリーストップによるTKO勝ち。初の“KO勝ち”でプロ戦績を2勝1敗とした。

 泉が勝負の鬼と化した。イをロープ際に追い詰めると、変形の内股でテークダウンを取り、そのままボコ殴り。パンチをいやがって背中を向けた相手の頭部に、50発近いパンチを浴びせた。

 「シナリオ通り。練習してきたことが報われた。ホッとしている」

 イは総合成績3勝4敗ながら、昨年11月に大相撲出身の戦闘竜に52秒でTKO勝ちするなど、ここ2戦連続秒殺勝ちして勢いに乗るストライカー。泉はそんな危険な相手と果敢に殴り合った。

 柔道で世界の頂点を争った泉は、総合格闘家としてさらなる進化を目指している。柔道時代は筋力トレーニングなど見向きもしなかったが、今は筋トレに目覚めて肉体改造に着手。以前のあんこ形からキン肉マンへと変ぼうを遂げた。

 この試合に向けて、柔道の足払いを総合用に改良した必殺技の「泉ショッカー」も開発。「試合でもどんどん使いたい」と明言していたが、この日は出すチャンスがなかった。

 「まあ、温存したという方向でお願いします」とニヤリと笑った。

 「これからもっと強い相手と戦って、常に一本かKOを狙いたい」。北京五輪柔道100キロ超級金メダリストの石井慧との対決にも前向きな姿勢を見せている。今後「金銀メダリスト対決」の機運も盛り上がってくるかもしれない。 (竹下陽二)

 

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