8割が関心を持ち、争点のトップは景気・経済対策―。中国新聞社の電話世論調査は、山口県内有権者の多くが参院選に注目し、景気回復策を望んでいることを示した。支持政党で民主党が自民党を上回り、政権交代に伴う政治風土の変化もうかがえる。
【関心度】「大いにある」が45・2%、「少しはある」が35・2%と、8割強が関心を示した。一方、「あまりない」は13・6%、「ない」は5・6%だった。
年代別では「大いにある」が70歳以上の6割強、50、60歳代の5割強を占めた。「少しはある」は40歳代の6割弱、20、30歳代の4割強。職業別では、「大いにある」は農林漁業の7割弱、無職・その他の6割強、自営業の5割強を占めた。回答者が多い会社員、主婦はともに4割弱だった。
【争点】争点を三つまで選んでもらう質問では、トップの「景気・経済対策」(43・8%)と2番目の「税金の無駄遣いの排除」(43・2%)が拮抗し、「子ども手当、高校無償化など子育て支援」(23・4%)が続いた。
年代別では、20、30、60歳代で景気・経済対策、40、50歳代、70歳以上で無駄遣い排除が最多だった。20、30、40歳代は子育て支援、50、60歳代は雇用対策、70歳以上は高齢者や障害者の福祉政策が高い割合だった。
職業別では、景気・経済対策は会社員の5割強、会社など経営の7割強を占めた。無駄遣い排除は公務員の6割強、主婦の4割強。パート・アルバイト従業員の4割弱が年金・医療など社会保障を挙げた。
【比例代表の投票先と支持政党】今、投票するとしたら比例代表でどの政党、もしくはどの政党の候補者を選ぶかの問いでは、民主党が最多の34・8%。自民党の20・8%を上回った。3番目は、みんなの党の9・2%だった。
年代別は全年代で民主党が自民党を抑えた。60歳代はみんなの党が2割弱で2番手となった。職業別では公務員の7割弱、会社員の3割強が民主党を選んだ。主婦は民主党と自民党が同率だった。
ふだんの支持政党も民主党が29・0%で最多。自民党25・2%、公明党4・4%、みんなの党3・4%―続いた。現段階の比例代表の投票先の回答結果を踏まえると、31・6%を占める「支持政党なし」の無党派層は、民主党とみんなの党に流れる公算が大きい。
年代別では50歳代で自民党が民主党を上回ったが、他はすべて民主が最多。一方、支持政党なしは20〜40歳代で4割を超えた。職業別は公務員や自営業で民主党、学生や主婦で自民党の支持が多かった。公明党は70歳以上、共産党、社民党はパート・アルバイト従業員の支持が目立つ。
【内閣支持】菅内閣について「支持する」が36・4%、「支持しない」が19・2%。「どちらとも言えない」が最多の44・4%を占めた。
支持するは年代別で、50、60歳代で4割を超える一方、20、30歳代で3割を切った。公務員の6割弱、会社など経営の5割弱が支持。一方、どちらとも言えないは会社員、主婦の5割強を占めた。
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