イリオモテヤマネコの親子を撮影

沖縄県の西表島で、国の特別天然記念物「イリオモテヤマネコ」の親子がいっしょに行動している姿をとらえた珍しい映像を観光客の女性が撮影しました。

この映像は、愛知県から観光で西表島を訪れていた豊田千鶴さんが今月６日の昼前、島の東部の道路で撮影しました。映像には、イリオモテヤマネコの母親とみられる猫が２匹の子猫と道路を横断したあと、子猫たちを気遣って駆け寄る様子が収められています。西表島だけに生息するイリオモテヤマネコは、およそ１００匹まで数が減り、環境省は最も絶滅の危険性が高い絶滅危ぐ種に指定しており、日中、道路で遭遇することはめったにありません。撮影した豊田さんは「まさかイリオモテヤマネコだとは思いませんでしたが、特徴からヤマネコだとわかり、感動しました。子どもたちがとてもかわいかったです」と話していました。環境省西表野生生物保護センターの岡村麻生自然保護専門員は「警戒心が強く、めったに人前に姿を見せない子育てちゅうの母猫が、子猫を気遣っている映像はとても貴重で、今後の研究にも生かせるものだと思う」と話しています。