西日本新聞

外出自粛の街閑散 外食3割減 結婚式延期 おしゃれ敬遠 サービス業界「廃業か」 宮崎・口蹄疫

2010年6月21日 13:44 カテゴリー:社会 九州 > 宮崎
土曜夜にもかかわらず、人影もまばらな宮崎県最大の繁華街「ニシタチ」19日午後7時半ごろ、宮崎市

 家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」が宮崎県の飲食や宿泊、美容業界を直撃‐。同県内のサービス業者でつくる県生活衛生同業組合連合会(12組合)が、口蹄疫がもたらす深刻な影響を調査で明らかにした。東国原英夫知事が「非常事態宣言」を発した5月の前年比売上高は飲食、宿泊業で30%超、美容業で20%の下落。感染拡大を懸念して外出を控える空気は県民の間に強く、業者から「終息が早いか、廃業か」とため息まじりの声が聞こえる。

 連合会は、各組合を通じて任意抽出した加盟事業者に、前年比の売上高とその所見を尋ねた。結果を見ると「料理業組合」(36・6%減)「飲食業組合」(33・7%減)「社交飲食業組合」(32・1%減)「すし商組合」(22・5%減)など外食関係が軒並み大幅減。スナックなどが加盟する社交飲食業組合は「公務員や会社関係に外出を自粛する動きがみられる。繁華街に人が出てこない」と回答した。

 「ホテル旅館組合」(36・4%減)もダメージが大きい。5月の売り上げが昨年の160万円から2万円に激減した宿泊施設もあった。非常事態宣言後は宿泊や宴会の予約キャンセルが続き、結婚披露宴を中止や延期するカップルも増えているという。宴席やパーティーの減少に「美容業組合」(20・9%減)「理容業組合」(13・3%減)もあおりを受けた。両組合は「外出の機会が減り、身だしなみやおしゃれへの意欲が少なくなっている」と嘆く。

 「クリーニング組合」も16・4%減。「非常事態宣言を受けて祭りが軒並み中止となり、法被が使われなくて注文がなくなった」「公務員が作業服で仕事をすることが多く、ワイシャツの依頼が減った」という。図書館、美術館などの閉鎖が相次ぎ、市民の数少ない息抜きの場となったからか、映画館の「興行協会」は5・9%と下落幅が比較的小さかった。

 「5月よりも6月に入ってからの方がさらに悪い」とする同連合会の菅野隆一会長は今月17日、口蹄疫が終息したら大規模集客イベントを実施してほしいと東国原知事に求めた。

=2010/06/21付 西日本新聞夕刊=

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