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Top > 特集記事 > 社会 > 2010.6.14
スクープレポート もう宮崎だけではすまないかもしれない
口蹄疫クライシス 報じられない「感染情報」と「検体」
志村 岳(ジャーナリスト)
■県外に拡大するのは時間の問題 ■牛の歯茎が送られてくる
■恐ろしく強いウイルスに変貌 ■人間にも感染する?
恐れていた事態が起きてしまった。あれだけ対策を取っていたにもかかわらず、新たな地域で口蹄疫に感染した牛が発見された。ウイルスはすでに海峡を越え、本州に上陸していても何ら不思議はない。

県外に拡大するのは時間の問題
「今日、感染して2週間以上経過した牛4頭の殺処分の現場に行ったら、もの凄い腐臭が漂っていました。家畜は死んで1週間もすると腐敗が始まり、ドロドロに溶けて、体液が出てくる。ホルモンが腐ったような臭いと言えばいいでしょうか。県の環境管理課が巡回していますが、いまは殺処分を進めるのが先決で、環境対策まで手が回っていない状況なんです」

 宮崎県川南町議で、死亡家畜の処理業を営む山下壽氏はそう語る。

 宮崎空港から東九州自動車道、あるいは国道10号線を日向灘に沿って北上すると、口蹄疫の直撃を受けた川南かわみなみ町、木城きじょう町、都農つの町などの農村地帯へと至る。現場ではいまも畜産業者たちの無念の思いとともに、牛や豚の殺処分が続いている。

「牛も臭うけど、たいしたことない。豚に比べりゃまだマシです。豚は脂の塊だからね。腐敗が進んできたから、ガスが出てきて臭うんだ。すでに埋却まいきゃく地の近くの住民から苦情が出ている。県の職員も『豚(の殺処分)はつらいわ。動き回るし、ピーピー泣かれるし』とこぼしていました。














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