悪説桃太郎1(書き込みテスト)
以前2CHのエロパロ板に投下したものを試しに。
「悪説桃太郎」
「悪説桃太郎」
あるところに、鬼達が住む楽園がありました。
鬼達は人間とほとんど同じ姿をした種族です。
人間と違うのは、頭に角があり、力が人間に比べて大層強いこと。たったそれだけの違いで、
彼らは人間達から強くうとまれていました。
やさしく温和な心を持つ鬼達は、人間と仲良くしたいと思っていますが、その願いは中々叶えることはできません。
元々、彼らは人間達の住む里から離れた、山の奥ふかくに住んでいたのですが、人間が生活の場を拡げたことで、だんだんと住処を追いだされてしまいました。
住み場所が無くなった鬼達ですが、彼らは人間達を責めません。
人間達は生活の場所を拡げるに相応しい発展をしただけなのだと受け取ったのです。
山が完全に人間の物になると、彼らは海へでて、人間達の住処から離れた島に向かうことにしました。
何時かこういう日が来るのではないかと、鬼達は遥か昔から、山の木で作ったイカダを備えていたのです。
人の寝静まった夜に、ひっそりとイカダを浮かべて、海を渡ること半日。
次の日の昼には島についておりました。
まだ人間も、もちろん鬼さえも、住んではいない島。
そこにはおいしい果物のなった木々が並び、美しい獣達が静かに暮らしている、まさに楽園でした。
元々は山に住んでいた鬼達です。新しい自然の中でも、すぐに溶け込み、彼らの文化を築いてきます。
いつしか、そこは鬼達の住む島、「鬼ヶ島」と呼ばれるようになりました。
これからする話は、鬼ヶ島が出来てから200年の時が過ぎたころのお話です。
ある日、鬼六が田んぼ仕事をしていると、
明るく元気な声が聞こえてきました。彼が声のする方を振り向くと、美鬼が美しい色の果物を手に持ち、走ってくるところが見えました。
「美鬼じゃないか、嬉しそうな顔をして、どうしたんだ?」
美鬼はその名が現す通り、器量のいい、元気な娘です。鬼六は、彼女のことを慕い、また彼女も鬼六のことが好きでした。
「忙しいときにごめんなさい。鬼六さん、これ差し入れです」
そう言って差し出すのは、あの可愛らしい形をした果物です。
「おお、桃じゃないか。珍しいなあ。俺はこれが大好きなんだ」
大きな体をしていながらも、鬼六は甘い物に目がありません。一口かじり、うまいうまいと大喜びです。
「人ノ島へ行った夏鬼から送られてきたの。今向こうでは大人気なんだって」
美鬼は笑顔で言いました。
人ノ島に旅立った三人の鬼、夏鬼、絹鬼、真鬼は、美鬼の幼いころからの親友です。
彼女達は、人間達が自分たちと仲良くしてくれるかどうかを知るために、自分達から人の都へと出向いて行ったのです。
「むこうでは、桃がよく採れるんだろうなあ。行ってみたいなあ」
舌なめずりをしながら、夢見る様子で鬼六は言います。彼も他の鬼達同様、人間達と仲良くすることを強く願っているのです。
「大丈夫よ、鬼六さん。この桃が届いたのはきっと、三人が人間達と仲良くなった証よ。私達の夢ももうすぐ叶うわ」
そうだなと、鬼六は笑い、つられるように美鬼も笑いました。二人の笑顔は、鬼ヶ島を照らす太陽のようでした。
「桃様、これで1週間になります。このままではあの娘は餓死してしまいます」
ここは人間の住む都、その中でも最も美しいと噂される建物、桃之御殿です。
御殿の主人犬山桃太郎は、召使いの言葉を聞いても露ほど表情を変えません。
「だが、他の娘は口にしたのだろう」
「はい、絹鬼、真鬼は、桃様の力を封じ込めた『きび団子』を口にしました」
「変身はどのぐらいかかるかな」
「真鬼は既に犬の力を手にし、絹鬼は後僅かで鳥の力を手にすると思われます」
召使いの言葉に、桃太郎はほくそ笑みました。
それは、仕えて10年になる召使も、思わず背筋にぞくりと、震えが走るほどの冷たい笑みでした。
「今から真鬼の様子を見に行く。支度をせい」
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鬼達は人間とほとんど同じ姿をした種族です。
人間と違うのは、頭に角があり、力が人間に比べて大層強いこと。たったそれだけの違いで、
彼らは人間達から強くうとまれていました。
やさしく温和な心を持つ鬼達は、人間と仲良くしたいと思っていますが、その願いは中々叶えることはできません。
元々、彼らは人間達の住む里から離れた、山の奥ふかくに住んでいたのですが、人間が生活の場を拡げたことで、だんだんと住処を追いだされてしまいました。
住み場所が無くなった鬼達ですが、彼らは人間達を責めません。
人間達は生活の場所を拡げるに相応しい発展をしただけなのだと受け取ったのです。
山が完全に人間の物になると、彼らは海へでて、人間達の住処から離れた島に向かうことにしました。
何時かこういう日が来るのではないかと、鬼達は遥か昔から、山の木で作ったイカダを備えていたのです。
人の寝静まった夜に、ひっそりとイカダを浮かべて、海を渡ること半日。
次の日の昼には島についておりました。
まだ人間も、もちろん鬼さえも、住んではいない島。
そこにはおいしい果物のなった木々が並び、美しい獣達が静かに暮らしている、まさに楽園でした。
元々は山に住んでいた鬼達です。新しい自然の中でも、すぐに溶け込み、彼らの文化を築いてきます。
いつしか、そこは鬼達の住む島、「鬼ヶ島」と呼ばれるようになりました。
これからする話は、鬼ヶ島が出来てから200年の時が過ぎたころのお話です。
ある日、鬼六が田んぼ仕事をしていると、
明るく元気な声が聞こえてきました。彼が声のする方を振り向くと、美鬼が美しい色の果物を手に持ち、走ってくるところが見えました。
「美鬼じゃないか、嬉しそうな顔をして、どうしたんだ?」
美鬼はその名が現す通り、器量のいい、元気な娘です。鬼六は、彼女のことを慕い、また彼女も鬼六のことが好きでした。
「忙しいときにごめんなさい。鬼六さん、これ差し入れです」
そう言って差し出すのは、あの可愛らしい形をした果物です。
「おお、桃じゃないか。珍しいなあ。俺はこれが大好きなんだ」
大きな体をしていながらも、鬼六は甘い物に目がありません。一口かじり、うまいうまいと大喜びです。
「人ノ島へ行った夏鬼から送られてきたの。今向こうでは大人気なんだって」
美鬼は笑顔で言いました。
人ノ島に旅立った三人の鬼、夏鬼、絹鬼、真鬼は、美鬼の幼いころからの親友です。
彼女達は、人間達が自分たちと仲良くしてくれるかどうかを知るために、自分達から人の都へと出向いて行ったのです。
「むこうでは、桃がよく採れるんだろうなあ。行ってみたいなあ」
舌なめずりをしながら、夢見る様子で鬼六は言います。彼も他の鬼達同様、人間達と仲良くすることを強く願っているのです。
「大丈夫よ、鬼六さん。この桃が届いたのはきっと、三人が人間達と仲良くなった証よ。私達の夢ももうすぐ叶うわ」
そうだなと、鬼六は笑い、つられるように美鬼も笑いました。二人の笑顔は、鬼ヶ島を照らす太陽のようでした。
「桃様、これで1週間になります。このままではあの娘は餓死してしまいます」
ここは人間の住む都、その中でも最も美しいと噂される建物、桃之御殿です。
御殿の主人犬山桃太郎は、召使いの言葉を聞いても露ほど表情を変えません。
「だが、他の娘は口にしたのだろう」
「はい、絹鬼、真鬼は、桃様の力を封じ込めた『きび団子』を口にしました」
「変身はどのぐらいかかるかな」
「真鬼は既に犬の力を手にし、絹鬼は後僅かで鳥の力を手にすると思われます」
召使いの言葉に、桃太郎はほくそ笑みました。
それは、仕えて10年になる召使も、思わず背筋にぞくりと、震えが走るほどの冷たい笑みでした。
「今から真鬼の様子を見に行く。支度をせい」