菅首相さいたま街頭演説で消費税に触れず

　民主党代表の菅直人首相が１９日、さいたま市で国会閉会後、初の街頭演説を行ったが、政権公約会見で「（自民党案の）１０％を参考にさせてもらう」と言及した消費税の問題に触れず、有権者に説明しなかった。財政再建を訴える中で「税金は安い方がいい。無駄をなくすのは蓮舫さん（行政刷新担当相）に頑張ってもらう」と述べたが、消費税発言には民主党だけでなく連立を組む国民新党からも反発が強い。選挙戦で封印するわけにもいかず、対応に苦慮しているようだ。一方で「政権発足から９カ月。民主党に失望に近い思いを持ったと思うが、もう１度日本を立て直す政策を実現する機会を与えてほしい」と、支持のお願いは何度も繰り返した。

　また菅首相は同日、伸子夫人と一緒に官邸隣の公邸に引っ越した。

　［2010年6月20日8時56分　紙面から］