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【国際】

『イスラム教出て行け!』 パリで排斥集会

2010年6月19日 夕刊

18日、パリの凱旋門前で、豚肉のソーセージを振りかざし「イスラム教徒は欧州から出て行け」と叫ぶ人たち=清水俊郎撮影

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 【パリ=清水俊郎】パリのシャンゼリゼ通りで十八日夜、移民排斥を唱える約八百人が街頭集会を開き、イスラム教で禁忌の豚肉のソーセージを掲げて「イスラム教徒は欧州から出ていけ」と気勢を上げた。

 当初はアラブ系移民の多い別の地区の街頭で、豚肉を食べながらイスラム法が禁止する酒盛りをしようとの呼び掛けがインターネットの会員制交流サイト「フェースブック」を通じて広がっていた。対立をあおって公共の秩序が害されるおそれがあるとして警察の命令で中止となり、会場を変えた。

 フランスでは昨年夏から、フェースブックの利用者が各地の広場や公園を勝手に自分たちの「オフ会」の会場に指定して数千人が押し掛ける騒ぎが相次いでいるが、移民排斥運動に露骨に利用されたのは初めて。

 集会に参加したコンピューターソフト制作会社社長(36)は「警察はイスラム教徒が街頭で座り込んで祈るのを認めるくせに、私たちの集会は禁じるのか」と憤った。

 

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