野球賭博仲介役は阿武松部屋の床山だった
大相撲の野球賭博問題で、仕切り役の胴元と大関琴光喜らとを仲介していた人物が判明した。力士のまげを結う床山で、阿武松(おうのまつ)部屋に所属する床池(29)で、野球賭博に関与したとの上申書を日本相撲協会に提出していたことが19日、分かった。親方、力士以外の関与が判明したのは初めて。また、賭博を認める上申書を提出した親方と関取の計6人が、いずれも琴光喜と賭博で同一のグループだった可能性が高いことが、日本相撲協会関係者の話で分かった。
野球賭博のキーマンは、床池だった。賭博を仕切る胴元と、琴光喜らを仲介していたことが関係者の話で分かった。床池は阿武松部屋が1月までは琴光喜が所属する佐渡ケ嶽部屋と同じ二所ノ関一門だったこともあり、琴光喜のまげを担当。親しい関係にあり、そろって賭博にかかわっていた。師匠である阿武松親方(48=元関脇益荒雄)は、この日の午後4時30分から、千葉・習志野市の部屋前で頭を下げた。
「このたびは大変ご迷惑をお掛けしました。心からおわび申し上げます。すべて協会と(警察の)捜査にお任せしておりますので、詳しい内容は控えさせていただきます」。報道陣から賭博への関与などを問われると「申し上げられません」と繰り返した。会見は約3分で終わった。
もともと床山の関与は週刊誌でも報じられ、すでに警視庁から聴取も受けている。阿武松親方は、何度も念を押して関与を問い詰めていたが「(本人が)泣きながら否定してきた。誤報だと思っている」などと話していた。しかし、この日は発言が変わり、肯定も否定もしなかった。
一方、協会に提出した上申書で賭博への関与を申告した大嶽親方(元関脇貴闘力)、時津風親方(元前頭時津海)、豊ノ島、豊響、豪栄道、雅山の6人は、全員が琴光喜と親しい関係にあることも分かった。連れだって食事に行ったり、巡業の支度部屋などで花札に興じる姿がたびたび目撃されていた。
この流れで暴力団とのかかわりが指摘される賭博にも手を染めたとみられる。ある審判部の親方は「巡業でみんなが見ている前でも堂々と花札をやっていた。昔は見て見ぬふりをしてもらえていたけど、時代の流れを察知しないといけない。それが野球賭博という大事につながったのでは」と指摘した。床池が間に入り、親方や力士が野球に金を賭ける。そんな角界の野球賭博の構図がより鮮明になってきた。
[2010年6月20日8時17分 紙面から]
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