もんまのコラムスクランブル124
発行日:6/19
オランダ戦 独特の表現が目立った金子達仁がベスト解説
0−1で日本が敗れたオランダ戦。カメルーン戦に続き、この試合を中継し
たテレビ、ラジオをチェックした。
<テレビ朝日>
今日は正午から5時間の事前番組を組んだテレ朝。7時からの直前番組では、
「応援団長」のSMAP香取慎吾が「絶対に勝ちます」と勢いだけの応援を展開。
試合の解説はおなじみセルジオ越後、松木安太郎に中田英寿。松木の絶叫解
説はもはやお約束になっているが、初戦はNHKが落ち着いた実況で評判だっ
ただけに、松木のアンバランスさが目立った。松木は前半、オランダがじわじ
わと圧力をかけて攻めているのに「日本のペースになっている」と超希望的観
測としか思えない解説。
<NHK衛星>
解説は福西崇史。カメルーン戦と解説の山本昌邦はスタジオ解説。後半途中で
投入された中村俊輔が後方から簡単にボールを取られた際に「ブブゼラの音で
仲間の声が聞こえないのでは」と福西。ゲームの流れに入れていない俊輔のデ
キの悪さを見過ごす的外れな解説だった。
<スカパー>
カメルーン戦と同じく湘南ベルマーレ監督の反町康治が解説。初戦でベスト解
説とした小野剛はスタジオ。実況が得点を決めたオランダのスナイデルを「ス
ネイデル」としていたのはサッカー専門中継のこだわりか。反町は相変わらず
目立った解説はなく「行けっ」「来たっ」など感情的な言葉が初戦より多かっ
た。小野とハーフタイム、試合後に出るオシムが際立つだけに反町の物足りな
さが目立った。
<民放ラジオ>
実況はドイツ大会も担当したニッポン放送の煙山光紀。解説はスポーツライタ
ーの金子達仁と前園真聖。煙山・金子の2人はニッポン放送の中継でも組んで
おり、相性はバッチリ。辛口解説の金子はカメルーン戦と同じスタメンに「残
念」。煙山の「あなたのラジオ、左から攻めるのが日本」や15分ごとにゲーム
を振り返る方式はニッポン放送スタイル。ブブゼラの音量が大きくなった状況
に金子は「現地の観客がオランダの不甲斐なさと日本の守備的な様子に不満を
持っている」と分析。
<NHKラジオ>
解説はヴェルディや国見高校でコーチを務めた山野孝義。関西圏では多少知ら
れてる山野だが、全国的な知名度はゼロに近い。ボールキープが少ない日本の
状況を「リズムが作れない」と的確ではあるが、基本通りの解説にとどまった。
<そのほかの民放テレビ>
完全に「捨てゲーム」にしたのがフジテレビ。8時からの「めちゃイケ」を休
んで7時から「超ド級!ありえない世界の映像列伝52連発」を2時間放送した。
「めちゃイケ」のナイナイ矢部浩之がテレ朝に出演しているための措置だが、
めちゃイケならそれを逆手にとっての番組作りもできるはずだけに「逃げた」
格好か。NHKスペシャルの「沖縄返還密使・若泉敬」はぜひ再放送してもら
いたい好企画。
<総括>
今回のベストは民放ラジオ。金子はゲームの流れに入っていない中村を「ほか
の選手はカメルーン戦で自信を手にしたが、俊輔はその自信を持たないままピ
ッチに立っている」と金子らしい言葉。煙山の力の入った実況も含めて評価し
たい。
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