19日に長野市の善光寺を訪れたチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世。同寺が出発地となるのを辞退した08年4月の北京五輪聖火リレーに触れ、「(長野県民が)チベット問題を考えてくれたことに、心から感謝したい」と語った。
ダライ・ラマ14世の来日は14回目だが、来県するのは初めて。「とても良いところだが、暑くて湿気が多いのはだめ」と冗談を飛ばしながら、「一人の人間同士という点では私も県民の皆さんも同じ。それぞれがより幸せになるため、いかに生きるべきかを考えよう」と話した。
また、訪問に合わせ、チベット僧侶10人が仏教の境地を象徴化した「砂曼荼羅」を制作。善光寺本堂内に今月末まで飾られる。ダライ・ラマ14世は20日、同市内で講演会を開く予定。【大島英吾】
毎日新聞 2010年6月20日 地方版