口蹄疫:子供にぜんそく被害 消毒剤が原因か

2010年6月20日 12時8分 更新:6月20日 13時19分

消毒剤で周囲が白く染まった牛舎(上)と殺処分された牛の埋却処分場(下)=宮崎県都城市で2010年6月10日、本社ヘリから和田大典撮影
消毒剤で周囲が白く染まった牛舎(上)と殺処分された牛の埋却処分場(下)=宮崎県都城市で2010年6月10日、本社ヘリから和田大典撮影

 宮崎県で感染が拡大している口蹄疫(こうていえき)禍を考える緊急シンポジウムが19日、大阪府高槻市の関西大高槻ミューズキャンパスであった。講演した宮崎県の武井俊輔県議は、家畜の感染予防の消毒剤が原因とみられる、ぜんそくの症状を訴える子どもたちがいることを明らかにした。口蹄疫予防に絡んで、子どもへの健康被害が出ている現状に触れ、注意や対策の必要性を訴えた。

 武井県議は「発生地は石灰に覆われているのと同じ状態になっている」と地元の現状を説明。症状を訴える子どもの親からの相談が増えているという。

 ◇県職員ら負傷35件

 また、家畜の殺処分などに従事している県職員らの負傷事案が35件に上るといい、対応にあたっている職員らへの被害も広がっている実態を報告した。

 負傷原因は家畜などの消毒作業中に消毒剤に触れてのやけどが多く、他県から派遣された職員が作業中に家畜に足をけられるケースもあったという。1日に7~8件の殺処分などの現場に赴いている県職員も多く、慣れない作業が続いて疲労が蓄積している実情も説明した。【山口朋辰】

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