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株式会社アイエヌエイチ
株式会社ウェーブマスター
2009.01.21
 
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●なにげに凄い、トルバのCD
   
鶴見: トルバドール・レコードの同人CDを見ると、なにげに参加者が凄いですよ。 「Be Filled with feeling」の、作曲クレジットを眺めると…最初は気づかなかったけど、しばらく経ってから「これオウガバトルの人じゃん」みたいな(笑)。
   
細江: あれもネット系の繋がりで、崎元(仁)君に会う機会があって…そしてコンピを作る時に、他に誰かいないかな?と崎元君に話をしたら、松尾(早人)さんがポロっと出てきて(笑)、岩田(匡治)君とかも。「崎元コロニー」がごそっとやって来た(笑)。
   
鶴見: やっぱり、ネットに拠点があると、人が集まりやすかったんですよね。
   
細江: 誰でもいいワケじゃなかったけどね。
鶴見: ジェネラル・プロデューサー・細江慎治のお眼鏡に叶った方々が、続々と集結していった、と(笑)。
──この「Game Over」とか凄かったですよね。作曲クレジットを見ると、あらまあこんな方々が…。
   
細江: 当時の第一線の人、てんこ盛りです。
   
鶴見: もうちょっと、主要なアルバムをいくつかナナメ見してみますと…。 「TOURS」の、有名イラストレーターの絵と曲のコラボレーションなんて、今なら当たり前だけど、当時の、同人でそれをやったのって、発想が図抜けてますよね。
   
細江: 制作費が鬼のようにかかったけどね(笑)。
   
鶴見: そして「KAKI-N(カキーン)」ですよ。「まにきゅあ団のテーマ」も収録されている、歴史的なアルバム。
   
細江: 最初に「まにきゅあ団」のシングルを作って配ったんだけど、それで色んな物や人が引っ張れた。
   
鶴見: 通し番号入りのシングルですね。1~5番は団員が持っていて、番号が若いほどファンとして威張れるという(笑)。ちなみに自分のは13番…あんま威張れませんね(笑)。
──あ、「Troubadour」に、畑亜貴さんの名前を発見! 今では「冒険でしょでしょ」や「もってけ!セーラー服」なんかでむちゃむちゃな売れっ子ですけど、あの人も当時はむちゃむちゃインディーズ活動してた人ですよね。
   
細江: 今も今も。
   
鶴見: あんなに売れっ子なのに…細江さんと同類ですね(笑)。 そして、まにきゅあ団のヴォーカルでもある、江幡育子(まひまひ)。彼女だって、ちょっとブレークしたら畑亜貴さんですよね(笑)。
   
細江: (汗)。
 
Be Filled with feeling
記念すべきTroubadour Recordのファーストアルバム。入手困難でプレミアム的価値はかなり高い。崎元仁、松尾早人なども参加している伝説の1枚。
GameOver
普段ゲーム音楽を作っている人が、なにか一つの区切りを見た。何故ゲームオーバーなのか? インナーには「山下 章」「岩崎 啓真」両氏のコメントを頂いて掲載している。
Tours
13名のイラストレータvs作曲家。ジャケットは「赤井たかみ」さん。 絵に音をつける、よりいっそう絵が生き生きとしてくるように感じさせる音楽っていうのは、これしかないのでは?
Troubadour
トルバ初の歌モノだけのアルバム!トルバドールとは吟遊詩人の事。まにきゅあ団のまひまひやSS.T.BANDの飯島丈治も参加している。
 
 
 
 
 
 
   

 
●ライブ~まにきゅあ団、OMY
   
細江: トルバにゲーム音楽系の人が集まったは、大野さん(インタビュー第0回参照)の力だったところが結構あるな。ライヴイベントがあって、皆んな会う機会が出来た。
   
鶴見: ありましたよね、ゲームミュージックのライヴ! 確かに社交パーティみたいに、皆んな挨拶してしましたね!
   
細江: ナムコは当時絡んでなかったけど。
   
鶴見:  でも、細江慎治は常にいて、人脈を構築していた(笑)。
   
細江: ナムコは、サウンドの人数不足で、ライヴどころじゃなかったから。
   
鶴見: ずいぶん昔には、ナムコ主催の「クリスマスコンサート」で出演してましたけどね。Beepのソノシートにライヴ音源が収録されてましたっけ。小沢純子さんか誰かに「めがてん坊や」って紹介されてましたよね(笑)。
   
細江:  チャリティオークションで大人げない入札する奴とかいたよね(笑)。
   
鶴見: 子供が「100円!」「200円!」って云ってる中、一声「5千円!」って奴が(笑)。後で、販促の人に「そういうのは止めてください」って云われたり…って、俺か!?(笑)
   
  (一同爆笑)
   
鶴見: ナムコ自体はあまりライヴをやりませんでしたが、細江さんは、トルバ系バンドでライヴをずいぶんやりましたよね。「まにきゅあ団」とか「OMY」とか!
   
細江:  すごい大変だったね。
   
鶴見: 尋常じゃない勢いですよ。OMY~オリエンタル・マグネティック・イエローは、ずいぶんと注目されましたよね? 「週刊SPA!」のグラビアにも掲載されたり…ポニーキャニオンからも再販されたり! メジャーで再販されるなんて、インディーズとしては「あがり」じゃないですか。
   
細江:   話によると、再販されたのも万枚超えたって云ってたから。
   
鶴見:  ライヴも!
   
細江: 渋谷ON AIRの、WESTで1回、EASTで1回。
   
鶴見: まにきゅあ団もそうだったけど、ちゃんとハコ(ライヴハウスやホール)のキャパシティ一杯に、お客さんが来てましたよね。
普通、インディーズバンドの初期って、ライヴには身内が来るだけで、客席は閑散としてるじゃないですか。それが、ファーストライヴからすごく客が来て。あれなら、日本青年館クラスはイケると思ってましたヨ。
   
細江: ちょうどいい(キャパの)ハコが無くなったんで、止めちゃったんだよね。キャパ的に大丈夫なリキッドルームとかだと、値段の差が…使用料が一気に上がっちゃうから。
   
鶴見: 今、「同窓会ライヴ」とかやったら、チケットが高くても来るんじゃないですか? 客の年齢が上がって、お金に余裕がありますから(笑)。
   
細江:  そうね。オトナ価格で(笑)。
   
鶴見:  で、OMYのメンバーがWEBで声明を出しちゃうワケですよ。「このチケット価格は、僕たちが意図するものじゃない」「このバカ高いCDは、僕たちが意図していない商品だ」みたいな。でもファンは皆んな買うの(笑)。
   
細江:  文句を云いながらも、結局買うんじゃん、みたいな(笑)。
   
鶴見:  という意味でも、このプレゼント(Tシャツ)は素晴らしいですね! OMYを知ってる人間にも刺さるし、YMOを知ってる人間もきっとパロディとしての価値を認めてくれますよ。
   
細江:  緑色の「テクノデリュック」ってのもあったね(笑)。
 
テクノデリック
1981年にリリースされた本家YMOのテクノデリック。
テクノデリュック
1997年にリリースされたO.M.Yのテクノデリュック。
   

 
●ナムコを退社してアリカへ
   
鶴見: さて、そんな感じで社内外の活動を両立させていた細江慎治が、ある時、突然ナムコをやめてしまうワケですが…ぶっちゃけ、何故やめたんですか? 色んな雑誌のインタビューで「なんとなく」みたいに書かれていたのを読みましたが、確か、私が当時、直接聞いたのは「偉くなれ」と云われたけど…ってな話だったような?
   
細江: いくつか理由があって…いちばん基になってる理由が、「給料が頭打ちで、そこから下がりますよ」って宣告を受けたこと。そこからは、役(職)が付かないと、給料が上がらないで、下がる。当時のシステムだと、だけど。
   
鶴見:  昔は、大きな会社だとそういう古い「昇級システム」でしたよね。現場に居続けられない。
   
細江: で、上司に「仕事やるな」と。ちゃんとローテーション通りにアサインされた仕事以外はダメ、と。その仕事も、無駄に人が多くなっていたから、一人当たりは著しく少ない量で。
   
鶴見: 通常からはみ出して実績を残してきた人間に、「はみ出すな」「型にはまれ」ってことですよね。
   
細江:  でも「やるな」はないよなあ…。
──で、ナムコに10年居たし…もういいかなあ、と。
   
鶴見: 給料が上がらなくても、同じような面白い仕事を、同じようにバリバリとさせてくれてたら、特に辞めようとは思わなかったワケですよね。
   
細江:  うん。それが原因だから、先をどうするかってのは考えてなかった。
   
鶴見: その頃、トルバのCDは、食っていけるぐらい売れてたんですか?
   
細江:   いえいえ、そんなには儲からないよ!
   
鶴見:  じゃあ、ナムコという看板が無くても食えるだけの自信が出来ていたとか?
   
細江: そこまで深くは考えていなかった。残念ながら(笑)。ギリギリまで3択あって、「どっか大っきトコロに転職する」か、「フリーになる」か…もう一つが「アリカって会社を作るから、来ない?」って云われて。
   
鶴見: それは誰に云われたワケですか?
   
細江: 堀(崇真)ちゃんと、三原(一郎)。大阪で。
   
鶴見: ちょっと説明しておくと、堀ちゃんというのは遊び仲間で、タイトーからカプコンへ行ったプログラマ。そして三原というのは、タイトー、カプコン、スクウェア近辺で「暗躍」というパブリックイメージを好む男です(笑)。
   
細江:  誘われた時は、ハイハイとは云わなくて、まあフリーかなあ…と思ってたんだけど、意外とフトコロに貯金が無く、そんな時に家賃の更新が来ちゃって(笑)。
   
鶴見:  三原一郎の暗躍か!?(笑)
   
細江:  アリカは引っ越し代も出してくれるっていうから。おーし、ちょうどいい、アリカに行こう、と。
   
鶴見:  今のポーズ、むちゃむちゃ「やる夫」っぽいですね。これ以上ないグッドタイミングだったってのが分かりますよ(笑)。「答:アリカ」みたいな。カメラマンさん、お願いします!(笑)
   
  (一同爆笑)
   
   
   
   
       
  次回は、ナムコを出た細江氏が、さらに活動の範囲を広げていく話になります。お楽しみに!



お・ま・け

毎回インタビューの最後に細江氏おすすめCDをご紹介!
ア・シークレット・ウイッシュ
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