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株式会社アイエヌエイチ
株式会社ウェーブマスター
2009.01.21
 
セタネットを起点に広がった横の繋がり
「未来研ネット」で繋がりはよりディープに
トルバドール・レコード始動!
なにげに凄い、トルバのCD
ライブ~まにきゅあ団、OMY
ナムコを退社してアリカへ

>> 1/4回から読む <<
 
株式会社スーパースィープ 代表取締役音屋 細江慎治

ナムコにおいて「ドラゴンスピリット」(1987)を皮切りに、「リッジレーサー」シリーズなどの、時代を代表する様々なゲームミュージックを作曲する。ナムコを退社後、アリカを経て、スーパースィープを設立。様々なゲームに楽曲を提供するとともに、スィープレコードからCDをリリースするなど、精力的な活動を続けている。

●セタネットを起点に広がった横の繋がり
   
鶴見: 前回までのあらすじをカンタンに説明しますと、ナムコに潜り込んでサウンドの社員に昇格した細江慎治青年は、ダンスミュージックで周囲を洗脳しまくり「リッジレーサー」を生み出した、と。そういえば、細江さんがリッジレーサーを作ってる最中、都内のクラブで顔合わせてましたよね。ド深夜(笑)。「この人またいるよ」みたいな(笑)。
   
細江: それはお互い様(笑)。
   
鶴見: そんなワケで今回は、ナムコに勤務していた頃、細江さんの「交友範囲」が尋常じゃなく広かった、という話から始めたいと思います。 そもそも、当時セガに勤めていた私が、ナムコの細江さんと知り合いだったってのが変じゃないですか(笑)。しかも、花博にギャラクシアン3を観に行くから、「大阪の美味しい店を教えて」と連絡したら、細江・佐宗が手書きで作った「美味い店マップ」をナムコからセガにFAXしてくれたり(笑)。
   
細江: あったよね(笑)。
   
鶴見: 他人事みたいに(笑)。そのキッカケは、草の根BBSだったワケです。

草の根ネット(草の根BBS)
インターネットが普及する以前は、電話回線でモデムを通じてホストコンピュータへ直に繋ぐタイプのネットワークが主流だった。回線数の少ない小規模な無料ネットを「草の根ネット」「草の根BBS」などと呼んだ。パソコン+回線+モデムがあれば、フリーソフトを使って自分でBBSを開設する事が出来た。

 
細江: やっぱ、セタネットだよね。色々な人間が集まっていて。あの頃の人間の繋がりが(今も)でかいよね。
   
鶴見: セタネットというのは、今は亡き「セタ」がやっていた、中規模のネットですね。当時、ゲームの作り手が皆んな揃った!みたいな勢いがありましたよね。ゲーム業界の現場にいた若手が、セタネット上で「初めまして」「初めまして」と、がんがん知り合っていって。
   
細江: うんうん。セタネットの忘年会で…セガの中(裕司)さんに初めて会ったり、(鈴木)裕さんもいたかな。あと、タイトーの堀(崇真)ちゃんとか海道(賢仁)とか…氷水芋吉とか…。
   
鶴見: ちょwww芋吉ってwww俺wwwwww あの時、「めがてんさん!」とか呼んでたんですよね。後に、1コ下だと判明したから、「さん」が取れて「めがちん」になりましたが(笑)。
   
細江: あるある(笑)。
   
鶴見: そして、セタネットで広がったゲーム業界人の繋がりが、「未来研ネット」というBBSで、更に濃縮されていったワケです。それを開設したのが、誰あろう、細江慎治その人(笑)。
   

 
●「未来研ネット」で繋がりはよりディープに
   
細江: 未来研ネット、あれ面白かったね。
   
鶴見: なんでまた開こうと?
   
細江: もちろん、セタネットの影響。
   
鶴見: 色々なゲーム業界の人間がアクセスしてきてましたよね? 私とか(笑)。あれ、公式ではないですよね?
   
細江: 非公式(笑)。たまたまアナログの回線が余っていたんで、勝手に機材一式持ってきて、WWIV(フリーのホストプログラム)を入れて。
   
鶴見: 今だったら有り得ないですよ。いい時代だった(笑)。
   
細江: 色んな人いたねー。で、色んな人が色んな人を連れてくるんだよね。某有名ソフトハウスの人がいたり、大手メーカーの人がいたり。
   
鶴見: それでモデムが1個だけだから、回線がすぐ埋まっちゃって(同時には1人しかアクセス出来ない)、リダイアルの嵐(笑)。
   
細江: 横の繋がりが急速に出来ていったのも、ネットのおかげだよね。 トルバ(=トルバドール・レコード)でCDを作る前に、ネットで知り合った人たちとカセットでコンピ(=コンピレーション)を作った事があって。その時も、同業者の方に参加してもらって。
   
鶴見: うわ、それは初耳だ。どこで売ったんですか?
   
細江: コミケ、コミケ。晴海の頃、オニオンソフトのブースに間借りして。
   
鶴見: オニオンソフトといえば、同人ソフト界では超有名ですよね。「100円ディスク」は、「日本のメガデモ」として名高かった。今でも、無料のプログラム言語「HSP」で広く活動しているワケですが…そんなオニオンソフトのブースの脇に、密かに凄いカセットが置かれていた、と(笑)。
   
細江: オニオンソフトとも、ネット繋がり。
   
鶴見: あの頃、小さな草の根ネットが沢山あって、その草の根ネットごとに人のコロニーがありましたよね。そのコロニーとコロニーが繋がって、繋がって、繋がって…集った人の中から、ゲーム方面に濃ゆい人間ばかりが、未来研ネットで熟成されていった、と(笑)。
   
細江: そういうこと。
   
鶴見: そういえば、「未来研ネット」は、後に企業臭を無くして「未来犬ネット」に変わりましたけど。
   
細江: 家で立ち上げたので、違う物ですから(苦笑)。
   
鶴見: じゃあ深く突っ込むのは止めときます(笑)。違う物でも、中に集まる人間は変わりませんから無問題です。
   

 
●トルバドール・レコード始動!
   
鶴見: その未来研(未来犬)ネットに、いつからか「トルバドールの部屋」掲示板が出来て、トルバドール・レコードという同人CD活動の拠点になりました。 そもそも、本業が忙しい中、コンピレーションのカセットを作ったのは…やっぱり、オニオンソフトが同人でプログラムやディスクを売っていたから、同人で音楽を出すハードルが低かったということなんですかね?
   
細江: そうだよね。音楽でも、皆んなで集まって、そういうの出したら面白いだろうと。それが無かったら、やってないよね。
   
鶴見: で、オニオンソフトにブース間借りしてるのも肩身が狭いから、トルバドール・レコードを設立した、と。それは、人も増えて、体制も整ったから?
   
細江: 勢いだけだよね、最初のうちって。そもそも、ぢょん(相原)が「CD作りたいんですよ」と来たんで、そろそろテープも何だしCD作ろう、と。それでCDの形になった。最初はCD売って「ボーナス倍増化計画」とか云ってたんだけど…「ボーナス半減計画」でした(笑)。
   
  (一同爆笑)
   
細江: 制作費がかかりすぎた。当時は。版下もDTPじゃなかったし、プレスも…。
   
鶴見: 今だったら、驚くほど安く作れますけどね。同人CDの走り…というか、思いっきり人柱ですね(笑)。
   
細江: コミケでは、CDを作っていたのがウチを含めて3つしかなかった。「同人CDの歴史」みたいな本の、いちばん上の方に並んでる(笑)。
   
鶴見: 人柱がいたから、今、同人CDを安く作れるようになったわけですよ、アリガタヤ。でも、ボーナスが半減しちゃったのに、なぜ懲りずに続けたワケですか?
   
細江: やっぱ…取り返さないと(笑)。
   
鶴見: 一回足を踏み入れたら、抜けられなくなっちゃったんだ。ずぶずぶと。「ざわ…ざわ…」と(笑)。で、取り戻すために色んな人間を誘っていったワケですね(笑)。
   
       
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