東京・杉並区で起きた連続放火事件の裁判員裁判が14日始まり、3件の放火の罪に問われた元少年は、起訴内容を全面的に否認し、無罪を主張しました。
「放火はしてないです」
はっきりとした口調で起訴内容を否認した元少年(20)。東京・杉並区で消防団員をしていた元少年は去年6月、ゴミ置き場の可燃ゴミにライターで火をつけたほか、マンションの敷地内にあった袋に火をつけるなどしたとして、現住建造物等放火など3件の放火の罪に問われています。
捜査段階で10件の放火を自白した元少年ですが、裁判では一転して全面否認に転じました。弁護側は「元少年は迎合的な性格でアリバイもある」「元少年を犯人とする情況証拠は何1つない」と無罪を主張しました。
一方、検察側は冒頭陳述で「交際相手との間で生じたイライラを放火で解消しようとした」と主張。取り調べの様子を撮影したDVDを法廷で流し、自白が信用できることを今後、法廷で明らかにするとしました。判決は来週25日に言い渡される予定で、今回の裁判は東京地裁の裁判員裁判としてはこれまでで最長となります。(14日17:40)