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株式会社アイエヌエイチ
株式会社ウェーブマスター
2009.07.29
 
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●データーイースト退社~パオン入社まで
   
鴫原: もし差し支えなければ、データイーストを退社しようと思った理由をお聞かせいただきたいのですが?
   
吉田: ゲーム開発の部署がなくなっちゃったからですね(笑)。最後の1年ぐらいは、開発スタッフがもう5、6人くらいに減ってしまって……。それでも音楽ゲームみたいなのを作ってはいたのですが、自前で発売できなくてほかに売ってくれるところを探したのですが、結局見つからなくてお蔵入りしちゃいました。このゲームでは専門外のキャラクターの原画イラストも描いたりしましたよ。CGデザイナーさんに整えてもらってゲーム内でキャラが動いた時には感動しましたね(笑)ゲーム作りの楽しさに今更ながら実感!感動!みたいな(笑)
   
鴫原: 経営規模の縮小を余儀なくされてしまったと。
   
吉田: ゲームメーカーとしてのオリジナルゲーム制作以外に、徐々にディベロッパー業務(SEGA「ウィンターヒート」「熱闘ゴルフ」はサウンドに力いれましたよ~!)や、オリジナルゲームの版権ビジネスの展開などもやっていくようになりまして、なんやかんやしながら気がついたら、おしマイケル(古!)て感じでした(笑)。
 

 

安藤: (笑)じゃあ、本当に部署がなくなるまでいたわけですね。最後まで。
   
吉田: そうです。自分が辞めた後はゲーム以外の部署しか残っていなかったですね。
   
安藤: データイーストに入った時とやめた時は、音楽と全然関係ないことをやってたと(笑)。
   
吉田: そうそう(笑)。
   
鴫原: パオンに入られたきっかけは?
   
吉田: データイースト時代の上司で、昔からお世話になっていた現副社長から「サウンドをまとめる人が欲しいんだ」ということでお声をかけていただきました。
   
鴫原: 入ってすぐにサウンドマネージャーになられたと?
   
吉田: はい、そうです。
   
鴫原: 入社直後はどのような環境でお仕事をなさっていたのですか。
   
吉田: 入った頃は20代の若手が4人ぐらいいて、ほかにインターンでも何人か来てましたね。機材はまだ十分にそろっていなかったし、場所も狭かったりしたので、まずはいろいろな環境作りからしなくちゃいけないな、と思っていろいろな調達とかの手配もやりました。当時はハード音源からソフト音源に移行する時代だったので、ハードの投資は必要最小限にしておいて、あとはソフト音源で準備したりして、無理せず徐々にそろえていくという感じで進めました。PCもMacがなくてWindowsの遅いやつしかなかったので、まだ当時はMac自体が高かったのですが、稟議で「ホントに要るの?」って難色を示している人を説得しながらそろえていきました(笑)。
   
鴫原: 作曲のお仕事だけではないんですね。
   
吉田: そんな状態なのに仕事がそれこそもうドバッと舞い込んでいましたから、社内だけでは回らないので外注の手配とか、仕事の交通整理なんかもひたすらやってましたね。
   
鴫原: 若手スタッフのご指導なども当然されてますよね?
   
吉田: ええ。当初は、誰かが曲を作ったらまずそれを聞かせてもらって、「ここはもっとこうしたらいいぞ」とか、「直すのはココ、この部分だ!」って言いながらアドバイスしてました。ただし曲としての完成度を高める為にチョコっと口を出すだけで、自分の場合、曲自体が(ゲームの世界観とかに)合ってるかどうかまではあまり深くは言わなかったですね。この辺りはあまり言い過ぎるとクリエータとして成長しなくなってしまうと自分は考えていますし、そこを考えるのが本人にとっても一番楽しい部分であって欲しいと思うからです。曲としてはいいんだけどシーンにあわないね~、なんていうよくある失敗から学ぶ事はたくさんあると思いますので。ただし、納期もありますし、プロとしては結果を求められるので、そこはバランスをとりながら進める感じですね。
   
大野: 今の若いスタッフと吉田さんとでは、音楽のルーツのギャップをかなり感じるでしょ?
   
吉田: そうですね。例えば、RCサクセションとか知らない子がいたりとか、フュージョンを知らなかったりとか、エ~~ッ!みたいな時があります(笑)。やっぱり、自分とは聞いていた音楽が全然違いますよね。自分も逆にエ~~ッ!って言われない様にJ-POPとか借りて聞いてますよ(笑)
   

 
●現在のお仕事~ミュージシャン「MARO」の未来像
   
鴫原: パオンではニンテンドーDSでもPS2でも、いろいろなプラットフォームでソフトあるいはサウンドの開発をされてますね。
   
吉田: はい。ディベロッパーとしては色々対応できないといけませんし、逆に色々なプラットフォームでゲーム制作が出来るチャンスがあるとも言えます。パオンに来てまだ10年もたっていないですけど、最近ではスタッフそれぞれの得意な分野とか特色が出てきてますね。各種プラットフォーム対応にしろ、音楽ジャンルにしろ、効果音作りや、エンジニアリングや、レコーディング現場のノリ作りやら、サウンドの仕事は多種あるので、色々挑戦できるチャンスはありますよ。
   
鴫原: いずれはパオンでも、「ゲーマデリック」みたいなバンドを結成したいという思いはありますか?
   
吉田: ベースが上手なスタッフとか、キーボードができるバンド経験者とかもいますので、演奏もできたらいいなとは思いますが、形とかには特にこだわりはないです。各々の演奏は担当したゲームのBGMに収録してますし、今いるメンバーでちゃんと会社の宣伝にもなるような形で、自然と演奏とかができるような環境ができればいいかな、と。
   
大野: じゃあ、あとはドラムを三浦さんに頼めばいいじゃん(笑)。
   
吉田: おぉ、たしかにバンドになりますね~(笑)
   
安藤: ところで、録音用のスタジオとかは社内にあるんですか?
   
吉田: ええ。YAMAHA製の簡易防音室を導入してます。もちろん本格的なスタジオではないのですが、あると何かと便利ですね。 なんと、会社が引越ししてオフィスが広くなったときに、電動ノコギリやデカい板とか防音シートとか、いろいろネット購入してスタッフみんなで大工仕事して面積を120*120cm から240*120cmに増築しました(笑)。サックスやトランペット、アコギやボイス・歌録りなど、ちょっとした録音に便利に使ってます!
   
安藤: 遮音性能はどうです?
   
吉田: う~ん、まあまあかな(笑)。
   
鴫原: その「自家製スタジオ」でギター演奏もなさっているわけですね。
   
吉田: そうですね。DS「ヘラクレスの栄光 ~魂の証明~」のオープニングムービーのアコギとかそうですね。でもエレキだとラインで録っちゃいますね(笑)。今はスピーカーシミュレータでいい音で録れますし、自分の席でサクッと録れるので。過去には、Wii「ドンキーコング たるジェットレース」等でも数曲やってます。
   
鴫原: 一番最新のタイトルは?
   
吉田: AOUショー(2009)でも発表されましたが、タイトーさんのアーケードゲームで、秋に発売予定の「エレベーターアクション デスパレード」になりますね。大型筐体のガンゲームです。サウンドは5.1ch対応で臨場感抜群で、迫力ある効果音&ボイスにBGMもかっこいいですよ。ゲームセンターで見かけたら是非遊んでみて下さい!
   
大野: モバイルコンテンツも何かやってるのかな?
   
吉田: バンダイネットワークスさんの「ドラゴンボール」関連のアプリとかをやってます。
   
鴫原: 吉田さんとしては、これからパオンでどのような仕事をしたいとか、何か計画などはお持ちですか?
   
吉田: パブリッシャーとしての仕事をもっとできるようになればいいなと思いますが、その為に我々サウンドセクションで出来る事はいいサウンドを提供し続ける事だと思ってます。なかなかソフトが売れにくくなってる昨今、今ある仕事をキッチリ仕上げて魅力あるサウンドを提供し続ける事が次につなげて行くためにも重要な事です。次世代機サウンドをウォッチングしながら、いつでもスタッフ全員が力を発揮出来る様に、日頃の仕事を通じて精進です。きっと仕事はもっともっと楽しくなると思いますよ。
   
鴫原: 自前のタイトルがなければバンドどころじゃないですよね。
   
吉田: バンドはメーカーの冠がつく以上、メーカーからユーザーさんへのファンサービス、PR活動の一環として存在してますので、まずは、パオンで制作するゲームへの魅力的なサウンドの提供が1番重要な事ですね。その延長線上で、ヒットゲームが出たり、何か世の中的にウネリがあった時に、バンド演奏やサントラや、今だったらダウンロード販売とか、ユーザーさんへのサービスとして見えてくるのだと思います。 自分はデータイースト時代といいますか、ゲームがバブリーな時代(笑)にメーカーにいたので、作りたい物を作ってきた経験がありますが、明らかに、時代が違いますので、あの頃をもう一度!なんて話は昔の仲間との飲み会にとどめておいて(笑)、向かう所は、現状の最新プラットフォームや、更にその次の次世代機へと前進できればいいなと思います。 パオンはディベロッパーでもありパブリッシャーでもあるわけですが、最終的には、同じユーザーさんへのエンタテインメントの提供なので、日々の仕事をこなしながらも、好奇心を失わない様に心掛けて、サウンドクリエータとして仲間と一緒に続けて行ければと思います。
   
大野: 今では吉田さんご自身が会社の全体像を見るような立場になってるよね?
   
吉田: いえいえ、そんな偉そうなもんではございませんが(笑)、立場的にはサウンドセクションやサウンドスタッフの事を考える時間は多いですね。
   
鴫原: お仕事とは別に、プライベートで今バンドとかライブ活動などはなさってますか?
   
吉田: 今は特にやってないです。毎年1回、大学のジャズ研究会のOB会に顔を出すぐらいですかね。ライブとかはいつまでにやろうとか、何かに縛られながらやるのはイヤなので、自然にできる環境ができたらやれればいいかな、というスタンスですね。
   
安藤: 今でもギターは毎日触ってますか?
   
吉田: はい、仕事では昔と変わらず収録してますし、自宅でも数本はスグに弾ける状態でスタンドに立ってますし、リビングに持って行ったりと生活の中で普通にある存在ですね。
   

 
●ジーエーコアに望むこと
   
鴫原: それでは、最後に毎度の質問となりますが、ミュージシャンMAROさんから当ジーエーコアに望むことなどありましたらぜひお聞かせください。
   
吉田: ゲームミュージックって、過去に振り返れば、機種それぞれのハード制約によって表現がいろいろとありますよね。アーケード基板のFM音源やADPCMを駆使したサウンド、コンシューマ機器の内蔵音色でユーザー操作に追従してインタラクティブに変化するサウンドや、ストリーム再生ではCDクオリティの楽曲や歌ものもあったり、今だと5.1Chサラウンドもまったく珍しくない状況ですよね? そんな多種多様なゲームミュージックをひとつにまとめられるところって言ったら、やっぱりジーエーコアさんなのかなあって思ってます。何かジーエーコアさんの独自のアイデアで面白い事が発信できるといいですよね。

ゲーマデリック、いやゲームミュージックを語る上で絶対にかかせない、大野さんや安藤さんたちが今ここでいっしょに仕事をされている状況がとても嬉しく思いますし、ホントまだまだ何か起きそうな予感がします。こちらからも、何か提案できるようなことが思いついたらスグにお話に来るつもりですよ。何せ、今の会社がここから歩いて15分の距離なんで近いですしね。ぜひまた今度、飲みましょう!仕事抜きでも座談会でも何でもいいです!もうぜひぜひッ(笑)。

今回はインタビューにお声をかけていただき、どうもありがとうございました。それと、最後にいつも応援してくれたファンの皆様。色紙をくれたり、貢ぎ物をくれたり(笑)、遠くから来てくれたファンのみんなにも感謝感謝です、ありがとう!! Keep on Smiling!!
   

 
●MAROさん 機材紹介コーナー4
   
   
吉田: コンパクトエフェクターは昔からですからけっこう入れ替わり激しい んですけど、ゴチャ~っと色々ありますね。バンド向けにチョイスしたエフェク ターをボードに並べ換えたりしながらセットするのがけっこう楽しい作業なんで す。時間を忘れます。この中では、BOSS OD-1(黄色のやつ)を「空牙」レコー ディングの時とか初期の頃よく使ってました。何故か足サイズシールが貼ってあ りますね、なんで貼ったのか思い出せません(笑)ほんとコンパクトエフェク ターってギタリストにとっては楽しいオモチャですね~!
   


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★次回は 松前公高さんインタビュー!2009.08.05公開です
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