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株式会社アイエヌエイチ
株式会社ウェーブマスター
2009.11.25
 
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●ケイブ作品でゲームミュージックらしい曲を次々プロデュース!
   
大野: 確か「エスプガルーダII」のBGMも並木さんの作曲で、ケイブからCDも出していたのかな?
   
並木: はい、そうです。
   
鴫原: あと、ケイブ作品ですと「虫姫さま」も並木さんのご担当ですよね?
   
並木: ええ、「虫姫さま」では、私のほかにも岩田匡治さんが何曲か作曲されていらっしゃいます。それから続編の「虫姫さま ふたり」のほうには、阿部公弘君も作曲に参加しています。
   
エスプガルーダII
オリジナルサウンドトラック

2006年発売。ファンタジックな世界観と見事にシンクロしたサウンドは必聴。筆者的には、プレーヤーのスリル感をあおるボス戦のBGMが特にオススメ。
虫姫さま
オリジナルサウンドトラック

2005年発売。ロケテスト版および携帯コンテンツ版の曲に加えてアレンジ曲も3曲追加し、さらには懐かしの(?)ボイスコレクションまで収録されている。
   
鴫原: 「虫姫さま」のBGMは、これまでに並木さんが手掛けたシューティング作品に比べると、全体的に落ち着いた曲調でまとめているなあというのが私の印象です。
   
並木: ええ、確かにそうですね。「虫姫さま」という作品はファンタジックで自然味のある世界観が特徴で、自機がカブトムシに乗ったお姫様で敵キャラは昆虫ですから、ごくありふれたものでは全然ありませんよね? そんな作品でしたから、この仕事のお話を最初にいただいたときには、自分がやりたかった仕事がついにきたぞって思いましたね。
   
鴫原: 現実の世界にはあり得ない、ゲームでしかできないものが作りたかったと。
   
並木: 私が思うに、ゲームの描く世界というものは、昔はもっと幅広かったように思うんですよ。それに比べると、今の作品は何だか非常に狭苦しさを感じるんです。なぜかといいますと、技術が進歩していくとみんながリアリティを追求するようになってしまうからなんですね。でも、あまりその方向に寄っていってしまうと、人間でも戦場でも、ファンタジックな世界だろうが何だろうが、現実的な事象ばかりを表現することに偏ってしまうわけです。その点、昔のゲームはリアリティがない代わりにいろいろと想像力を刺激するような創意工夫に満ちていたんですよね。そんなにリアル志向ばかりをやっていては、ゲームがつまらなくなってしまうぞと……。
   
大野: リアルに行き過ぎると、もうゲームじゃなくてシミュレーターみたいになってしまうと。
   
並木: 擬似戦争とかスポーツ体験とか、それはそれでいいところは確かにあるのですが、それだけに偏ってしまうと、所詮は現実の真似事なのでつまらなくなってしまいますからね。これはゲーム制作に関わる人間の一人として、以前からずっと危惧していたことなんです。ですから、この「虫姫さま」という作品が出てきたときには、おお!手ごたえのありそうなのがやっと来たなと思いましたね。で、いざ曲を作る段階になってからは、いかにも自分らしいとらえどころのない、特定のところに偏らない音楽性を出そうと考えました。民族楽器みたいなパーカッションの音とか、尺八とかケーナ(※フォルクローレなどに使われる南米の民族楽器)みたいな笛の音色とかを使いつつ、自分なりに曲を組み上げて「虫姫さま」ならではの世界観を作ろうと思っていました。ですから、一口にシューティングゲームの音楽とはいっても、ありきたりのメカニックなSF調の曲とは全く別のものになっています。曲中には幾分ポップなところもあったりして、何かこう和風の感じに近いといいますか、聞いた人の琴線を揺らすメロディにしようと考えて作ってあります。
   
鴫原: ナルホド! そのように工夫して作られるからこそ、並木さんの曲は本当にゲームための音楽だなって、我々プレイヤーの側にも気持ちよく伝わってくるんですね。
   
並木: 自分の視点から言いますと、「虫姫さま」でようやく昔のゲーム作品が持つ幅の広さの中に存在していたものを表現することができたという感覚ですね。ところが、いざ世の中に出てみたら「ドラゴンスピリット」とか「スペースハリアー」みたいな曲だ、という評価が一部のプレイヤーさんからあったんですが、それはちょっと違うんじゃないかなあと……。確かに昔はそういう幅の広さがありましたけど、自分はただそういう流れの中で曲を作っただけであって、別に自分のほうから「ドラスピ」や「ハリアー」をやりたくて寄っていったわけではないんですよ。本来幅広さを持っているはずのところへ、そうやって狭く見ようとするから、結果的にそんな視点になっちゃうのかなって。
   
鴫原: 別に過去の名作に媚びたりとかじゃなくて、元々ビデオゲームそのものが持っていた流れをただ踏襲したに過ぎないわけですよね。
   
大野: きっと評価する側の人が、ゲームミュージックの中だけでしか捉えられていないってこともあるんだろうね。
   
並木: ええ。その辺については、もっと見聞や視野を広げて欲しいなあとは正直思います。そうした方がもっともっと、ゲームや音楽を楽しめるようになりますからね。そう考えると、小倉さんは当時から相当な先見の明があったというか、思うところがきっと何かあったのかな、などと思ったりもしますね。自身の作った曲が、そうやって狭い振れ幅の中に押し込まれて聞かれることに対して、何か危機感みたいなのがあったのかなと。
   
鴫原: 80年代後半から、ゲームミュージックが数多くCD化されてファンが増える流れが出来上がった一方で、もしかしたら小倉さんなりに何か感ずる物が当時からあったのかもしれませんね……。お話をケイブ作品に戻しまして、最近「デススマイルズ」シリーズのBGMでは、やはりゴシックホラーあるいはゴスロリ調の世界観がやはりテーマになったのでしょうか。確か、パイプオルガンとかチャイムの音とかも使っていたかと記憶していますが?
   
並木: ええ、もうまさにそれがテーマです。ディレクターの井上淳哉さんが、ゴシックホラーという定番の世界観をシューティングゲームにうまく持ち込んで生み出されたのが、この「デススマイルズ」なんですね。最初のミーティングの席で、井上さんが描いたラフコンテやデザインを見せていただいたのですが、もうその瞬間にこの作品ではどんなことがやりたいのか、すぐにイメージすることができました。お互いにツーカーとでも言いますか、意思の疎通がスムーズにできていましたね。それと、以前に井上さんがデザインされた「プロギアの嵐」や「ぐわんげ」も自分なりの目で見ていましたので、井上さんがもしこういう世界を作るんだったら、自分だったらこういう音楽にしたいなあという構想みたいなものも、すでに自分の頭の中にあったんですよ。そんな思いを実現できたのが、まさにこの作品なんです。おかげさまで、Xbox360への移植版でもプレイヤーさんからたいへんご好評をいただけましたね。
デススマイルズ オリジナルサウンドトラック &並木学セレクション デススマイルズ プレミアムアレンジアルバム
「オリジナルサウンドトラック」は2008年に発売され、さらに今年にはご自身の名前を冠したアレンジ版アルバムも登場した。
   
鴫原: 続編の「デススマイルズII」もご担当ですよね?
   
並木: ええ。「II」に関しては私以外にもウチの若手スタッフが作曲に参加していて、彼らのディレクションも担当しました。前作でギターを演奏してくれた上倉紀行君と、「怒首領蜂大復活」にも参加してくれた工藤吉三君です。
   
鴫原: 最終ボスのサタンクロウズのBGMには女声のコーラスが入っていますよね? この曲を私が最初に聞いたときは「ラグナロク」の最終面のイメージがダブって見えたのですが、やはりこれは「ラグナロク」で作った曲を参考にして作ったのですか?
   
並木: あの曲はいわゆる「アヴェ・マリア」なんですよ。井上さんから、「最終ボス戦ではぜひ『アヴェ・マリア』をやってほしい」というリクエストがありましたので、それじゃあ本格的にやろうと、声楽家の渡辺由紀さんという方にお願いして、歌声を生で録音して作りました。
   
鴫原: 歌詞はどうやって作ったのですか?
   
並木: これは聖歌の「アヴェ・マリア」に出てくるのをほぼそのまま歌ったものですね。
   
大野: 先ほどから並木さんのお話を聞いていると、瞬時に思ったとおりの曲のイメージを引き出せるのが素晴らしいなって思います。そういう人材って、あちこち探してもなかなかいるものではないですからね。
   

 
●往年の名作ゲームの魅力を「さんたるる節」でリバース!
   
鴫原: ニンテンドーDS用ソフトでのお仕事歴を拝見しますと、「ナムコミュージアムDS」や「コナミアーケードコレクション」のアレンジやディレクションをなさっていらっしゃいますよね。やはりこれらの収録タイトルは、並木さんご自身もお気に入りのゲームだったのではないでしょうか?
   
並木: もちろんです。元のゲーム自体も好きでしたし、技術的にどういう仕組みでどんな音が鳴っているのかもよく知っていますから、それに合わせた形でちゃんと作ってありますよ。
   
鴫原: だからこそ、原曲の良さを損ねることなくサウンドのアレンジができるというわけですね。
   
並木: 「ナムコミュージアムDS」では、オープニングでパックマンをはじめとするナムコキャラクターたちが、往年の名曲とともに出てくる演劇みたいなムービーが流れるのですが、これは私と映像担当のエムツー古賀恵介さんと二人三脚で作りました。映像と音楽をうまくシンクロさせて、曲をメドレー形式で流れるようにしてあります。それから余談になりますけど、「コナミアーケードコレクション」のリプレイモードに出てくる「サーカスチャーリー」のプレイ動画は、実は私がプレイヤーなんですよ。途中でバックジャンプをしたりして、ちゃんと隠れキャラも出しながらノーミスクリアしてので、こちらもぜひご覧になってください(笑)。
   
大野: こういう仕事をするときには、やっぱり過去の名作に対するリスペクトの気持ちが欠かせないよね?
   
並木: もちろんです! 子どもの頃にロボットやゲームでさんざんお世話になってたナムコさんに対するお礼といいますか恩返しといいますか、自分の思いを正直にぶつけました。それから「ナムコミュージアムDS」に収録の「パックマンVS」というゲームのBGMでも、ナムコさんへのリスペクトを思いっ切り込めて作っています。この曲には、かつてのナムコ製の基板で鳴っていた、カスタム30というPSG音源のサウンドをそのまま再現しているんですよ。大野木宣幸さんとか小沢純子さんといった皆さんがご活躍なさっていた当時の音源を再現しつつ、歴代ゲームの曲群や自分が新たに作曲したものを鳴らしているんです。
   
鴫原: わざわざ古い基板の波形を再現したんですか!
   
並木: はい。たとえばステージ中の曲ですと、1面が「パックマニア」のBGMで2面は「パック&パル」のメドレー、3面が「サンダーセプター」と「ギャプラス」で4面は「ドラゴンスピリット」、5面が「リブルラブル」のメドレーというように、これらの曲すべてをあのサウンドで鳴らしています。もう本当に好きな人にとっては、タマラナイ構成になっていると思いますよ。
   
鴫原: そこまでこだわっていらっしゃるとは! いや、見事なまでの仕事ぶりにはもう脱帽です。
   
並木: もしこれからも、古い作品のリメイクとかリニューアルの仕事があれば、ぜひ私に声をかけてください。もうこれだけ経験がありますから、絶対いいものが作れると思いますよ(笑)。「サウンドだけでなくゲーム本体も」ということでしたら、移植・復刻のエキスパート集団であるエムツーさんもご紹介します(笑)。
   
鴫原: PS2用ソフトのリメイク作品ですと、セガエイジスシリーズの「ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」では、サウンドの解析をなさったとのことですが?
   
並木: はい。移植するにあたって、ちゃんとすべての音が入っているかを確認したり、正常に鳴っているかなどをチェックするのが私の仕事でした。原曲を作曲なさったHiroさん(※セガのHiro師匠のこと)が作った音色データやプログラムをエムツーのプログラム担当の斎藤彰良さんと一緒に調べたりして、さらにその音色を利用して「ファンタジーゾーンII」のシステム16版、という物凄くマニアックなゲームのために、あふれ出る想いをたくさん詰め込んだアレンジ楽曲を作りましたね。セガストア専売の「ファンタジーゾーン ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロング・コンプリートアルバム」というサントラCDに、システム16基板からの極めてクリアなデジタル録音で、全曲収録されていますよ。そうそう、この時は「カルテット」で使用した音色データも加えてあります。つまりは、そういう曲も鳴っていますよ…ということです(笑)。
   
鴫原: 最近ですと、Wiiウェアで配信中の「グラディウスRebirth」の作曲もされていますよね? 私も実際に買って遊びましたけど、たとえば1面のBGMはファミコン版「グラディウスII」の3面の曲をモチーフにしていたり、あるいはMSX版の「グラディウス」や初代アーケード版の未使用曲を使ってみたりと、オリジナル作品に対するリスペクトがひしひしと伝わってきて、聞いていて本当に楽しかったです。往年のコナミサウンドが「さんたるるバージョン」として現代に鮮やかに蘇ったという印象を受けました。
   
並木: 自分流というよりは、往年のコナミサウンドのテイストそのままのイメージを目指して作りました。仕事の感覚的には、言うなれば「一人矩形波倶楽部」みたいな状態ですね(笑)。このときはスケジュールがものすごくタイトで、作業期間が実質8日間しかなかったんですよ。ちょっと体調を崩していた時期でもあったのでタイヘンでした。これまでの仕事の中で一番きつかったかもしれません。もう十数年この仕事をやってますから、多少のことでは動じたりすることはないんですけど、何せ「グラディウス」という大きな看板を背負っていましたし、史上最悪のコンディションでやらなくてはいけなかったのでとにかくキツかったですね……。ある意味、「バトルガレッガ」時代よりも問題にならないぐらい厳しい状況でした。
   
鴫原: あれだけの曲をたった8日間で仕上げちゃったんですか!?
   
並木: BGM以外にも効果音の監修もやっていましたからなおさらタイヘンでした。効果音については、過去のシリーズ作品の中からあまりピックアップされていない音を探し出して使用したりもしています。たとえば、ショット音とかカプセル獲得音はMSX版のSCC音源で鳴っていたものをそのまま持ってきたりして、あえてマニアックな方向でチョイスしています。でも、だからといって「並木は8日間でこれだけの仕事ができるから、また同じスケジュールでお願いしよう」なんてみなさん絶対に思わないで下さいね。もしそんなムチャ振りされたら、次こそもう本当に命に関わりますから!
   
  (一同爆笑)
   
大野: 本家のそれぞれのメーカーから、曲についてのチェックや修正の指示とかがあったりするのかな?
   
並木: 今のところは、修正やクレームがきたりしたことは全然ないですね。でも、もし万が一、ダメって言われたら正直困っちゃいますけどね。エッ、それはどうしてなのって(笑)。
   
鴫原: あと、つい最近になって「グラディウスReBirth」がバージョンアップされましたけど、もしかしてBGMの追加もされていたりするんですか?
   
並木: ええ、曲も新たに数曲追加していますので、こちらもぜひ聞いていただきたいですね。すでに買われている方は、無料でアップロードができるようになってますし。それから、コナミさんからの専売で「グラディウスReBirth」のサントラが出ているんですが、実はそのサントラのボーナストラックとして入っている曲を、逆にゲームのほうに流し込んで鳴らすという珍しいことをやってます。こんなことって、おそらく前代未聞のことではないでしょうか。
   
鴫原: ほかのダウンロード専用ソフトとかでも、何かお仕事をなさっているのですか?
   
並木: 同じく、Wiiウェアつながりで「魂斗羅Rebirth」のサウンド制作もやりました。このときはスケジュール的にある程度の余裕がありましたから、歴代のシリーズ作品の曲を聞きまくったうえで、自分の判断でこれだと思うものをチョイスして作りました。アレンジもかなりマニアックなものになっていると思いますよ。それから、同じくWiiウェアで先月配信されたばかりの「ドラキュラ伝説 ReBirth」でも、サウンド制作を私が担当させていただいています。こちらの曲のセレクトについては、ほかの開発スタッフと話し合って決めました。
   
鴫原: ちなみに「ドラキュラ」では、どの曲をチョイスしたのか教えていただいてもいいですか?
   
並木: それはダウンロードしてからのお楽しみということでお願いします(笑)。
   

 
●将来の展望~ジーエー・コアに望むこと
   
鴫原: すでに多方面でご活躍をなさっている並木さんですが、これから将来的に何かご自身で新たにやってみたいことですとか、実現させてみたい夢などはありますか? もしよろしければぜひお聞かせください。
   
並木: 自分はまだまだ音楽の勉強が足りてないなあって思うことがあるのですが、現実的には目先の仕事を頑張らなくちゃいけない日々なので、そんな中でももっと表現の幅を拡げつつ深みのあるような音楽を作っていきたいな、とは思っています。また、今までやってきたことと同じように、なるべく視野を広げつつ新しいことにチャレンジしてみたいですし、従来のゲームミュージックのパターンというか常識というのにとらわれない発想で、ゲームのプレイに応じて音楽が変更していくロジックというか、インタラクティブ性を生かした作品ができたらいいなあと思います。こちらはPS2の「SEGA AGES 2500 シリーズ Vol.28 テトリスコレクション」の仕事でひとつの試みを実現できました。が、まだまだほんの入口にすぎず、奥が深く難しいテーマなのですが、ぜひとも今後も踏み込んでトライしてゆきたい表現領域です。あとはやはり、子どもたちの世代にゲームやゲーム音楽のよさをこれからもずっと伝えていきたいですね。これは僕ひとりだけの使命ではありませんが、我々の仕事を通じて、未来に希望やあこがれが持てるような状況にしていかなくちゃいけないなあと。かつて我々世代が子どもだった頃、やさしい大人たちがそうしてくれたように、ですね。
   
鴫原: それでは、毎度恒例の質問です。当サイトの「GA-CORE」に対して何かご要望などはございますか?
   
並木: 私よりもずっと早くゲームのサウンド制作に携わられた先輩の方々から、今まだ関わり始めたばかりの若い世代の人たちまで一同に集まって、物作りとか音楽に対する話題や考え方とか、いろいろ議論なんかができたら面白いんじゃないかなと思いますね。もし、大野さんのお力でそうそうたるメンバーを集結していただいて、そんな談義ができたらいいですよね!仕事で過去の名作を作られたみなさんの曲を、アレンジなどで触れる機会はあるのですが、オリジナル曲を作ったご本人にはあまりお会いしたことがないので、ぜひ実現していただければ嬉しいです。
   
大野: このインタビューで今までに名前が出てきた人たちがいっぺんに集結したら、それこそものスゴイことになるかも(笑)。
   
並木: こういう先輩たちのお話とかって、特に若い世代に伝えられたらいいなって思います。音楽に限らず、どんなジャンルでもいろいろな人の考えに触れることをきっかけとして自分で考えたり、時には議論したりすることが成長するためには欠かせないと思うんですよね。自分なんかはいつも、他の人と話していてときどきハッと思わされることが勉強になっていますから。
   
鴫原: 本日はどうもありがとうございました。益々のご活躍を期待しています!
   

 
●後日談(その後並木さんからメールを頂きました)
   
並木: 先日はお疲れ様でした。前回の渡部さんから「覚悟するように」と釘をさされましたが、それも納得のコアな話題…しかもえらい長丁場(笑)。 ゲーム音楽を軸に色々と振り返ったり、普段感じていても中々表に出ない (出せない?)話にまで及んだりと、僕にとっても貴重な機会となりました。 読んでくださった皆様、ありがとうございます。 これからも応援をよろしくお願いいたします!

次回は「GMCD20選 ユーザーレビュー編」という企画のようで、とても楽しみですね。 ではその前ふり(?)として、わたくし並木が選ぶお気に入りGMCDをここで 5枚ほど発表しちゃいます~!
   
未来忍者 -G.S.M. NAMCO 1-
映画とゲームどちらも良曲、中潟さんのテーマ曲に鳥肌。
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原曲はステキ、アレンジ曲は夢心地。竹間さんの音楽が大好きです!
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原曲群の音楽性に惚れ惚れ、脱帽。アレンジ曲ももちろん熱い!
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「和」の新境地を目指した野心作、ぜひともお楽しみください!
 
  


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★次回は GMCD20選 ユーザーレビュー編 2009.12.16公開です
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