2010年5月17日 12時15分 更新:5月18日 11時33分
政府は17日、宮崎県で家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)感染が拡大している問題で、鳩山由紀夫首相を本部長とする対策本部を同日中に発足させることを決めた。農水、防衛など関係省で政府対策チーム(防疫強化▽経済支援▽調整連絡の3チーム)も編成して同県に派遣。山田正彦副農相や小川勝也首相補佐官を当面、県庁に常駐させる。
鳩山首相は17日昼、首相官邸で、民主党の筒井信隆衆院農水委員長や全国肉牛事業協同組合など畜産団体代表と会い、被害状況を確認するため、近く宮崎県を訪問する考えを明らかにした。現地では政府の口蹄疫対策の遅れを批判する声も強まっており、対策本部の発足により、政府としても対応に全力を挙げる姿勢を強調する狙いがある。
これに先立ち、平野博文官房長官は17日午前の記者会見で、政府の対策本部について「政府と地元が一体となって取り組む。現地に一番合った対応ができる仕組みをつくる」と強調。その上で、集落や高速道路周辺の消毒強化、関係自治体への特別交付税の支給を急ぐ方針を明らかにした。【坂口裕彦】