井上ひさしさんしのび講演 平和への思い受け継ぐ憲法9条を守るために2004年に結成された「九条の会」の呼び掛け人の一人で、4月に亡くなった劇作家井上ひさしさんを追悼する同会の講演会が19日、東京都内で開かれ、作家大江健三郎さんらが井上さんの平和への志を受け継ぐことを誓った。 講演会には約2千人が参加。井上さんの生前の映像が流されたほか、小説「吉里吉里人」の一節の朗読も行われた。 ここ数カ月、沖縄のことを考え続けているという大江さんは「国の根本的な対応を、軍備によらない、平和的な方法による共和に置き換えることができれば、安保条約は無用になる。井上さんの魂が浮かんでいるとしたら、そんな未来を目指すと伝えたい」と話した。 東大名誉教授の奥平康弘さんは「井上さんの戯曲で強烈に残るのは『武器を取ってはいけないんだ』という平和へのメッセージ。もっと生きてほしかった」と惜しんだ。 【共同通信】
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