県都感染を防げ 一ツ瀬川境で消毒徹底

(2010年5月26日付)


 宮崎市佐土原町のほぼ全域が家畜の移動制限区域となるなど、県都での口蹄疫感染が懸念される中、市は拡大を水際で防ごうと必死の防疫作業を続けている。

 感染が南下していることから市は消毒マット、消毒プール全22カ所のうち、約8割の17カ所を北部に設置。新富町との町境に位置する一ツ瀬川を県央、県南部への防衛ラインとみて、日向大橋、一ツ瀬橋、柳瀬大橋などの南詰めに消毒マットを敷き、車両の消毒を徹底している。河川敷周辺では無線操縦ヘリによる消毒剤の散布も随時行っている。

 約150人態勢で活動にあたる市家畜伝染病防疫対策本部(本部長・戸敷市長)は、「感染拡大防止は県全体の問題。一般の人も万が一のことを考え、消毒ポイントを見掛けたら積極的に車両の消毒をしてほしい」と呼び掛ける。

 市内の畜産農家は650戸で、うち101戸が移動制限区域、住吉、北地区などの約150戸が搬出制限区域に設定されている(25日午後5時現在)。ワクチン接種対象は牛約2千400頭、豚約600頭(同)。

【写真】日向大橋南詰めに設置された消毒マット。宮崎市は口蹄疫の感染拡大を防ごうと懸命の消毒作業を続けている