清浄性確認へ検査 きょうから、えびの市

(2010年5月24日付)

 県は24日、口蹄疫の感染・疑いが確認されているえびの市で、移動・搬出制限区域解除の前提となる清浄性確認検査を始める。同市口蹄疫防疫対策本部によると、同市内1例目農場の半径3キロ内を中心にした農家約160戸を対象に、牛や豚の血液検査などでウイルスが残っていないかを確認する。今回の口蹄疫問題で同検査実施は初。児湯地区で感染拡大が止まらない中、同市は終息へ向け、大きく前進することになる。

 同市では4例目の感染疑いが13日に確認されて以降10日間、新たな感染は確認されていない。同検査で異常がなく、今後予定される半径3〜10キロ圏内での臨床検査でも異常がなければ、6月4日午前0時に半径10、20キロの各制限区域は解除される見通し。

 検査は、地元の西諸県農業共済組合や隣県の獣医師ら家畜防疫員2人、市やJAの職員1人の3人一組で10〜15班編成し、26日まで3日間実施する。牛については、1農家当たり最大30頭の血液を採取。全体で約1340頭分の検体を動物衛生研究所海外病研究施設(東京)に送り、抗体検査する。7戸が肥育する豚は目視での臨床検査を行う。検査結果の判明にはそれぞれ7〜10日かかる。