関連記事
【連載企画】殺処分の現場から(下)
73%処分月内完了めど 発生自治体調査
来月上旬終了へ 山田農相、埋却作業の目標修正
予備費227億円追加 全額国負担を閣議決定
命の重み感じて 牛と豚10万頭のパネル展示
リハビリ、家族支援むなしく伊東さん(新富)きょう“別れ”
疲労によるうつ心配 加藤寛医師に聞く
【相談】心のチェックシート
口蹄疫対策費426億円可決 県議会
畜産農家へ要請自粛を 県選管、陣営に求める
豊後大野市の施設利用制限、農相も「行き過ぎ」
未発生地域も消毒徹底を 県庁で防疫対策会議
非常事態宣言の解除時期触れず 知事会見
ワクチン接種牛処分と埋却開始 新富
県産品通販で支援 宮銀など商品募集
延岡市の口蹄疫対策 市議会一般質問
串間市の口蹄疫対策 市議会一般質問
人員や物資相互提供 都城市と三股町応援協定
農家の再開願う 高鍋西小児童が町長へ千羽鶴
公共施設を閉鎖 国富町

「農家ないがしろ」 トップダウンに首長ら
(2010年5月21日付)
「一方的な決定は国と県、地元の信頼関係を壊す行為。農家の割り切れない思いをないがしろにする対応だ」。山田副大臣との会談後、都農町の河野正和町長は怒りをあらわにした。
ワクチン接種対象地域の中心地である川南町の内野宮正英町長は「地元の同意の取り付け方を具体的に示してほしい」と求める。
西都市の橋田和実市長は「感染していないのにワクチンを接種して殺処分となると、(これまでの防疫活動などが)何だったのかということになる」と強調した。
「補償がしっかりしていなければ農家の説得はできない」とするのは高鍋町の小澤浩一町長。ワクチン接種が示された一方、具体的な対象範囲や生産農家への補償内容は不明確なまま。「懸命に防疫作業にあたっている農家にかわり、私たちが主導権を持って要求していく」と力を込めた。
一方、山田副大臣は首長との会談で「急がなければならない問題。理解してほしい」と説明。19日の記者会見では、「首長も国が方針を決めれば、住民を説得したいと話していた」と同意の取り付けに自信をのぞかせたが、会談後には「(ワクチン接種は)地元の同意がなくても可能。後は理解していただくしかない」と話した。
会談に同席した東国原知事は「鳩山首相には大枠でいいので地元が納得のいくような補償を明示してほしい。そのようなものが担保されなければ到底地元の同意は得られない。法的には同意がなくてもワクチン接種はできるが、全自治体から同意を得なければ無理だろう」と話した。
【写真】ワクチン接種をめぐる問題で、山田農水副大臣に要望を伝え現地対策本部を退出する首長たち=20日午後、県庁