宮崎県で家畜伝染病の口蹄(こうてい)疫に感染した疑いのある牛が見つかった問題で、島原半島を担当する県南家畜保健衛生所は21日、島原市で緊急の防疫会議を開いた。行政、畜産関係者、獣医師ら約50人が参加し、冷静に対応し迅速に情報を共有することを申し合わせた。
会議ではまず、宮崎県内で同日新たに感染の疑われる牛が見つかったことを同衛生所が報告。島原半島には3月以降、同県から300頭の牛が搬入されたが、すべて問題はなかったと説明した。
畜産関係者に対し「飼育牛の観察を徹底する」「農場内へ部外者を立ち入らせない」など注意事項を説明した後、永野博明所長が「感染牛の肉を食べても人体に影響はなく、風評被害が広がらないよう努めてほしい。万一、異常が見つかった場合は休日でもすぐに連絡を」と呼び掛けた。
島原半島は牛約3万5千頭、豚約11万頭が飼育されている県内一の畜産地帯。同衛生所=0957(68)1177。
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県は21日、3月以降に宮崎県から牛を搬入した県内農家31戸の434頭を検査した結果、問題はなかったと発表した。
=2010/04/22付 西日本新聞朝刊=