「悩むよりも、恐れるよりも、まず一歩を踏み出せ」
明治維新を産み出した志士たちの精神の父、吉田松陰が弟子たちに残した言葉です。
偉大なる感情と精神の発露です。
人を引っ張り、揺り動かしていくものは、理路整然と展開される理性ではありません。
迸(ほとばし)る情熱からくる大感情なのです。
心の中で感情と理性が五分五分で向き合えば、必ず感情が勝つように出来ている。
それが、人間の本質です。
歴史を揺り動かしてきたものは、ややこしい理屈を省略した大感情であることを、私たちは今こそ学ばなければなりません。
自分が何をしたらよいのか分からなくなったり、こんがらがってきたら、あなたの中の本質的な何かが間違ってきています。
本質的な何か。
それは自分という人間の核を為すものから目を背けて、他人の好奇の目ばかりを意識している自分に気が付いていないことにあります。
一歩を踏み出せば、必ず事が起こります。
事は、次々に新しい現実をつくり、そして引き寄せていきます。
そこには様々な紆余曲折(うよきょくせつ)が渦巻き、あなたがそこで少しでも油断をすれば、それはあなたという人間の核を為す何かを少しずつ浸食(しんしょく)して、あなたをどんどん困惑させていくのです。
あなたが本物であるならば、あなたのその一歩は嵐を巻き起こします。
その場に立って悩み怯(ひる)むのか、恐れて引くのか。
心を定めて、一歩を踏み出しましょう。
その一歩を踏み出した瞬間こそが、あなたがあなたであることを証明する真実の瞬間だからです。