口蹄疫拡大、但馬牛の子牛価格上昇　県内の市場　

多くの購入者が集まった但馬牛の子牛競り市＝淡路市塩田新島、淡路家畜市場

　宮崎県で口蹄疫が拡大し、子牛の供給が減った影響で、兵庫県内でも子牛の取引価格が上昇している。但馬牛を扱う淡路家畜市場（淡路市）で１８日に行われた子牛の競りでは平均取引価格が、５月より６・６％高い４５万２６４０円となった。

　同市場は月１回、但馬牛の子牛の競りを行う。不況の影響などで取引価格は下落傾向だったが、この日は前月より２万８０４４円値上がりした。子牛を買い付けにきた肥育農家は通常より２割ほど増え、８８人だった。

　淡路畜産農業協同組合連合会は「宮崎県などで子牛市場の休場が相次ぎ、九州から仕入れていた兵庫などの肥育農家が但馬牛の仕入れを増やしているようだ」と話す。

　黒毛和種の子牛の価格は全国的に上昇。６月の全国の子牛平均価格は、昨年同月より約４万円高い３８万６０４７円（１８日現在）となっている。

　一方、スーパーなどの販売価格に連動する枝肉価格は上がっていない。食肉卸販売の神戸中央畜産荷受（神戸市長田区）は「今はまだ、景気低迷の影響が大きい」としている。

（井垣和子）

(2010/06/19 08:15)