中国電力の上関原発(山口県上関町)建設計画に反対する市民団体「長島の自然を守る会」は18日、国の天然記念物カンムリウミスズメが原発予定地か周辺で繁殖している可能性が高いとする調査結果を発表した。
高島美登里代表が県庁で会見した。1〜6月の調査で、繁殖期前の1月につがいを確認した▽3月から4月上旬にかけては、1羽の単独行動が確認回数の半数弱を占めた▽4月末以降はひな鳥を含む家族群を計3群確認した―と説明した。
同会は3、4月はつがいの片方が交代で卵を抱く時期で、単独行動が目立つのは近くに繁殖地があるからだと指摘。「生息域として貴重な場所」としている。営巣地は見つかっていない。調査結果は中電に報告する。
【写真説明】上関原発建設予定地近くの海域にいたカンムリウミスズメの家族群(10日、長島の自然を守る会提供)
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