プロ野球の球団だけに認められた特例とは？
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中日球団、8年ぶりに黒字に 主力退団「出費減った」(asahi.com)
中日の西川球団社長は28日の仕事納めで「赤字を脱することができた」と、8年ぶりに黒字になることを明らかにした。
詳細な金額は語らなかったが、黒字の要因は「出費が減ったこと」という。年俸6億円のウッズと同3億4千万円の川上が退団したことで約10億円の人件費を削減できたことが大きかったようだ。 ただ、観客動員は昨年比12万9400人減の229万8405人と、セ・リーグで唯一、減少した。さらに今季約1万3千席を売ったシーズンシートも来季は1万席を割る可能性があるという。 西川社長は「来年は今年以上の不況も考えられるが、赤字体質を変えて健全な経営にしていきたい」と話した。
ちなみに昨年のNHKニュースによれば、2008年の営業収支は5億円程度の赤字。
少なくとも4年連続の赤字だったそうです。 でも、実際はもっと前から赤字だったんですね・・・。
今回は8年ぶりの黒字ということですが、
シーズンシートの売り上げが昨年より悪くなるのであれば、 再び赤字に転じてしまう恐れもあります。
さて、ここからが本題。
プロ野球の球団の多くは赤字を出したとしても、 親会社に広告費などの名目で補填してもらえます。 それは、国税庁が以下の通達を出しているからです。
簡単に説明すると、こういうことです。
�／堂饉劼�広告宣伝のために子会社である球団に投入したお金は、損金（経費）扱い。
→Jリーグのクラブの場合、ある一定の金額までは損金扱いできるらしい �¬邉綮�業で発生した子会社球団の赤字の補填のために支出したお金は、 赤字額を上限として「広告宣伝費の性質を有するもの」として扱える（＝損金扱い）。 →Jリーグのクラブの場合、損金扱いにはできない
表現を換えれば、親会社が子会社である球団に支払う広告宣伝費は全額非課税で、
さらに赤字補填のためのお金も非課税だということです。 具体例を出すと、わかりやすいでしょうか。
親会社利益：100億円
子会社球団への赤字補填：20億円 法人税率：50％ �＼峪�補填が「損金」として認められた場合の親会社の法人税 （100億円−20億円）×50％＝40億円 �∧篥兇�ない場合の親会社の法人税 100億円×50％＝50億円
赤字補填が損金扱いされるか否かで、10億円も違ってくるのです。
もちろん赤字額が大きすぎると親会社もダメージを受けますが、 多少の赤字は、親会社にとってはありがたいことなのかもしれません。 球団を持つことで会社の良い宣伝になるうえ、節税することもできるのですから・・・。 でもご存知のように、この不況を考えると、そんな悠長なことも言ってられなくなりますわな。
さて、野球にはこのような特例があるということをおわかりいただけたでしょうか。
過剰なまでの親会社依存は、球団の自立経営を妨げる弊害もあります。 もういい加減、こんなものは廃止しても良いのではないかと思うのですが・・・。
話を中日に戻しますが、球団の経営を楽にするためには、
チェンをポスティングでメジャーに移籍させるのが、一番手っ取り早いんでしょうね。 恐らく今年がチェンを日本で見られる最後のシーズンとなるのかな・・・。 |
Jリーグでも親会社のあるチームは同じでしょうね。
浦和レッズやヴァンフォーレ甲府は違うようです。
2010/1/5(火) 午後 10:30
さすがどらぐらさんですね。
最初に見ただけではチンプンカンプンな話を（←バカｗ）、分かりやすく例まで出して説明してくれました♪
うーん、ホントにプロ野球というのは変わった世界ですね。
昔はそれほどやっても他に比較するものもなかったし、娯楽も少ないから野球界にかかる期待も大きかったし、ある程度の事は許されてきたんでしょうが。。。
Ｊリーグのような存在が出てくると、何かと比較の対象になって野球界もやりづらいでしょうね。
どちらもお互い見習うべきところはあるでしょうから、比較する存在があるのはいい事なのかもしれません。
プロスポーツ界は「夢」を一般人に見せてくれますけど、だからといって何をしてもいいというワケじゃないし、そんな事してたら長い目で見れば自分たちを苦しめる事になるし･･･ね。
ちょっと変な言い方になっちゃいましたが、健全な運営で夢を見せてくれる努力に期待したいですね♪
2010/1/5(火) 午後 11:06
なるほど。そういう事情があったんですね。
Ｊリーグも状況は同じだと思うんですが、やっぱり日本ではまだ野球の方が浸透しているということなんでしょうね。
2010/1/6(水) 午前 0:22
どらぐらさん、おはようございます。
赤字分の補填費（広告費）、非課税なんですね。
プロスポーツにおける、野球界とサッカー界のそもそも理念の差なんですかねm(__)m
野球だけ特別？相撲とかも優遇されてそう・・・とても興味深い話でした。
2010/1/6(水) 午前 7:45
この通達は２年くらい前からＪリーグと違うということで問題になっているのですが、プロ野球が既得権を手放すわけもなく。
Ｊリーグは同じように認めてくれという要求と独立採算制をとっている浦和のように必要ないというクラブがあるようです。
Ｊリーグはきちんと収支報告書を発表していますからね。
プロ野球もそういうレベルに達してほしいものです。
2010/1/6(水) 午後 1:33 [ kiri1897 ]
なるほどー。勉強になりました。チェンも今年でいなくなってしまうんですかね・・・・
2010/1/6(水) 午後 8:44
【ピンキーさん】
何をもって「同じ」としているかで、返答が変わります。
親会社への依存ということなら、「そうですね」ということになりますが・・・。
2010/1/6(水) 午後 9:14
【コーイチさん】
複雑な話なので、私も理解するのに時間を要しました。
通達が出されたのは昭和29年。
当時はプロ野球人気を押し上げるために、この通達が必要だったのでしょうが、
時代は変わりました。
Jリーグの登場もそうですし、選手のメジャー流出も当たり前になってきました。
地上波のテレビ中継数も激減しましたし。
今の時代に合わせた健全な経営ができるよう、努力して欲しいものですね。
2010/1/6(水) 午後 9:19
【にしさん】
野球はいろんな点で優遇されてますね。
メディアの扱いにしてもそうですし、今回取り上げた税金に関してもそう。
当たり前のように思えて、よく考えてみると「あれ？」と思えることが結構あるものです。
2010/1/6(水) 午後 9:21
【ヒックスさん】
こんばんは。
一般企業であれば、こんな優遇措置はありえないと思うんですけどね。
野球とサッカーの理念の差なのか、それとも政治力の差なのか・・・。
2010/1/6(水) 午後 9:27
【kiriさん】
浦和のように必要ないと言えるクラブがどんどん増えてくれれば良いのですけどね。
プロ野球の球団のほとんどは、収支報告書を発表してませんよね。
そろそろ全球団が発表する時が来たのかもしれません。
2010/1/6(水) 午後 9:30
【人生総合格闘家さん】
お役に立てたのなら光栄です＾＾；
チェンは今年限りなんでしょうかね。
まあ、遅かれ早かれ、メジャーに行くのでしょうけど・・・。
2010/1/6(水) 午後 9:31