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生存権訴訟:生活保護老齢加算「廃止は違法」判決で「北九州市は上告断念を」 /福岡

 ◇原告団が申し入れ

 生活保護の老齢加算廃止は違法として北九州市の処分を取り消した福岡高裁判決を受け、八幡東区の原告らは17日、北九州市役所を訪れ、上告断念を求める申し入れ書を提出した。原告の平山フサ子さん(77)は会見で「私の周囲で今月3人が他界したが、香典が包めない。近所づきあいもできない状態」と涙ながらに語った。

 申し入れは、福岡生存権裁判原告団、同弁護団、福岡生存権裁判を支える会の連名で、「原告は高齢で一刻も早い救済が求められる」「健康で文化的な最低限度の生活を維持できないような生活をこれ以上強いることは許されない」などと主張。判決確定と老齢加算の再開を求めた。

 原告らは北橋健治市長との面会を求めたが、公務を理由に浜野佳代子秘書室次長らが対応。「市長と担当部署に伝える」と述べ、上告については市保護課は「現在国と協議中」とした。

 申し入れ後、原告団は記者会見し、厳しい生活の現状を切々と訴えた。今村サエ子さん(81)は「提訴当初は元気に裁判所に通っていたが、最近は狭心症や腰痛などで体がきつい」。毛利吉彦さん(76)は「全国で同じ思いをしている人たちのためにも、石にかじりついてでも頑張る覚悟だ」と語った。

 原告・弁護団は来週中にも上京し、長妻昭厚生労働相との面会を求める方針。長妻厚労相は15日の閣議後の会見で「(上告の)タイムリミットがあるので(市に)適切な助言をしていきたい」と述べている。【高橋克哉】

〔北九州版〕

毎日新聞 2010年6月18日 地方版

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