イベント自粛要請 都城市が緊急対策会議

(2010年5月19日付)

 県内全域に非常事態が宣言されたのを受け、都城市は18日、緊急対策会議を開き、イベント自粛や車両消毒の徹底について市民にも協力を求めていくことなどを確認した。

 会議は市役所で開かれ、市各課、JA都城、市獣医師会などから約70人が出席した。非常事態宣言を受け、市は今後予定されている民間団体主催のイベント自粛などを呼び掛ける。教育関係では小中学校などの遠足や運動会、修学旅行などの行事延期の検討を要請し、各学校に消毒用の消石灰を配布する。

 一般車両の消毒についても国道10号、269号などで消毒用マットを順次設置し、車両自体の消毒について協力を呼び掛けていく。市内で感染が発生した場合の人員確保なども検討を始めている。

 市は兼任辞令を出して現在15人の畜産課の体制を拡充していく方針。長峯誠市長は「前例のない非常事態。より一層高い意識レベルで取り組んでいきたい」としている。

■畜産農家へ殺そ剤配布

 都城市は、ネズミが口蹄疫ウイルスまん延の媒体になる可能性もあるとして市内の牛、豚の飼養農家約2600戸に駆除用の殺そ剤を配布している。

 市畜産課によると、駆除剤は1戸当たり100グラムでネズミが出入りする場所などに置くよう指導。同時にウイルス侵入防止対策をまとめた文書もあらためて配り徹底を求めている。同課では「ネズミが畜舎の餌を食べ、体にウイルスを付着させて媒介する可能性もある」としている。

 このほか、市では市役所や4総合支所の駐車場入り口などに消毒薬を染み込ませたマットを敷き、市民にも消毒への協力を呼び掛けている。