関連記事
【連載企画】殺処分の現場から(上)
全県民が消毒徹底を 知事が緊急アピール
【動画】「消毒もう一度徹底を」 知事が緊急アピール
幅広い産業に打撃 生活衛生組合連が調査
自衛隊1130人増派へ 北沢防衛相、川南町など訪問
本県団体「お断り」 大分・豊後大野市
【記者コラム】岬太郎(日南支社)
「非常事態いつまで」 終息見えず市民困惑
中部管区機動隊防疫活動支援へ 110人本県入り
ワクチン接種農家へ25万円 日向市きょう支給
国富感染疑い牛3頭すべて陽性 全頭処理終了
【社説】口蹄疫で不適切表示
台湾から絵で応援 子どもたちの作品届く
市農業センター会議室を閉鎖
【支援策】金融、法律相談週1回に拡充きょうから毎週金曜
地区ぐるみで消毒 串間・高松、路面散布、ポイント設置
【行事の中止・延期】きりしま
バザー出品募集 日南、受け付けあすから
都城、三股に応援クッキー 都城農高生
石山小児童が千羽鶴を贈る 都城

終息の兆し見えず 疑い確認1カ月
(2010年5月19日付)
4月末での感染疑い確認は12例、殺処分対象4369頭。大型連休中に急増し、今月6日には12農場、7日に8農場で確認。50例を超えたのは発生20日目の9日だったが、100例はそれからわずか1週間後の16日に突破。現場では懸命な防疫作業が続く中、感染拡大は急加速している。
県産ブランドへの影響は深刻。県内一円に和牛の精液を供給していた県家畜改良事業団(高鍋町)は種雄牛55頭のうち、エース級6頭をのぞく49頭が処分対象となった。次代の主力種雄牛を失ったことで、宮崎牛の進歩は停滞を余儀なくされる。ハマユウポークの品種改良に取り組んでいた県畜産試験場川南支場(川南町)も被害を受け、7年以上かけた原種豚改良の成果が無に帰した。
JA宮崎中央会の試算では、殺処分対象が8万2千頭だった15日現在の被害額は160億円。内訳は家畜の評価額60億円▽出荷遅れによる餌代などの諸経費20億円▽農家の生活費や事業再開資金80億円。すでに11万頭を超えたことから、被害額はさらに膨らむことが予想される。
「終息宣言」は最速で防疫終了から3週間で可能だが、現在は兆しすら見えない。県内8カ所の家畜市場は5、6月の閉鎖を決めており、家畜を出荷できず、餌代がかさむ農家への経済影響は深刻さを増している。