不倫 ～彼を想う日々～

　
私【お迎えに行く為にわざわざ
　休みとったの？信じられない‥
　奥さんの事愛してるんだね‥】
　
彼からの返事は‥
　
ｶﾚ【親も一緒に行くから。。
　愛してるからじゃないよ。。】
　
私【親が行くなら休みまでとる
　必要ないぢゃん‥　やっぱ
　貴方の事信じられないわ】
　
ｶﾚ【親が運転できれば休みなんか
　とらないし、社長も休めって
　言うから。。】
　
私【へー‥　もぅいい‥
　明日も会ってくれなくていい。
　家族水入らずで楽しい時間を
　過ごしてください】
　
ｶﾚ【明日逢いに行くよ
　気を遣うなんてらしくないよ】
　
私【馬っ鹿ぢゃないの？
　気なんか遣ってないよ。
　呆れてるだけ‥
　あたしに言ってる事と
　奥さんにやってあげてる事が
　全然違うんだもん‥
　仕事まで休むとは
　想像できなかった。】

　
ｶﾚ【〇〇に逢いたいから
　そうしたんじゃないかよ
　嫁を愛してるとかじゃないから
　‥　わかってくれとは言わない
　けど、わかってよ】
　
私【子供が産まれても変わらない
　って言ってたのも嘘ぢゃん
　仕事まで休んで奥さんに
　奉仕してあげなきゃ
　あたしと会えないの？
　産まれる前もそうだったの？
　もぅ今日も明日ももも
　しないで
　幸せな奴となんか
　関わり合いたくない】
　
　
　
あたしはこのメールを送ってから
彼からのメールを無視した。


仕事を休んで朝から病院に
迎えに行って
家族で過ごす彼と奥さんに対して

《精一杯の意地悪》を
する意味もなくなった。


その日はそれ以降
彼からは いくつかメールが
届いたけど 見もしなかった。



そして退院当日‥


彼から

AM11時すぎに おはようメール

PM４時前に 逢いたいよメール

PM11時前に 今から逢える?メール


全て無視しました。


日付が変わって

２月＊日は
あたしの誕生日‥


彼は何度もメールをくれる‥


あたしの家の近くにまで
来てくれてるらしい‥


それでも意地っ張りのあたしは
彼に会いに行かなかった。


ぶっちゃけ
メールの数が少ないのと
【今から逢える？】って
送ってきたメールの時間が
遅かったのにも腹が立ってた。


夜中の２時すぎ
彼は諦めて帰りました。

　
奥さんが入院中
彼は ほぼ 自由‥


あたしは 彼が奥さんの
お見舞いに行く事すらも嫌がった


メールでも朝から

【今日、病院に行くの？】

ばっかり聞いていた。


約一週間の入院のうち、
全く行かないって事は
ないだろう‥


彼も毎日

【行かないよ心配いらないよ】

って言ってくれてた。


"本当は行ってるくせに‥"


彼の仕事が始まる時間までは
不安で不安で仕方なかった。
遅番の日は特に‥


たかが、10分 メールの返事が
ないと

【何してるの？どこにいるの？】

催促メールをしてしまう‥


彼がどんな返事をくれても
今のあたしには
何も信用できなかった。


仕事が終わってからは
あたしと一緒にいてもらってた。


一緒にいる時間しか
彼を信じる事ができなかったから‥


そして‥


奥さんが退院する日も
《あたしと逢う》
と 約束してもらった。


あたしの予想で
奥さんが退院する日の彼は早番‥
夜、７時には仕事が終わる。


あたしは 彼が早番で
早くに家に帰られるのが
嫌だったんだ。


早い時間に家に帰って
家族で過ごされるのが
嫌だったんだ。


だから 早番で仕事が終わったら
そのまま あたしのとこに来て
一緒にいてほしかった。


彼の子供を産めた
奥さんに対しての

《精一杯の 意地悪》

‥の、つもりだった‥


でも‥
まさか、こんな結末になるとは
日頃の彼の言動からは
全く想像もつかなかった。



奥さんの退院前日


何気ないメールのやりとりで
衝撃的な事実を知る。


はっきりと いつが退院の日か
聞いていなかったあたしは

私【もしかしたら今日退院？】
　
と、メールで聞いてみた。


ｶﾚ【今日は退院してないよ。。
　明日休み取ったし。。】


"はっ？ 何？ 休み取った？
どういう事‥？"


《愛してない奥さん》のために
仕事休んでまでお迎えに行くの？


あたしは嫌味全開女になった。

　
奥さんの妊娠をいいことに
彼の試合に一緒に行くのが
当たり前になっていたあたし。
それはそれなりに
楽しかったし、幸せだった。



あたしは 奥さんの出産予定日を
はっきり聞いていなかった。
　
　
妊娠を告げられた時に
　
『予定日はいつ？』
　
って聞いたら
　
『よくわからないけど
　１月中旬か下旬‥』
　
って言っていた。
　
　
本当は予定日くらい
しっかり覚えているだろうに‥
素っ気ない振りしちゃって‥
　
　
奥さんの出産間際になると
また色々と考え出して
気が狂いそうだった。
　
　
"彼が仕事中に陣痛がくれば
いいのに‥"
　
"彼が試合中に陣痛がきて
産まれちゃえばいいのに‥"
　
"あたしと一緒にいる時に‥"


あたしは
また最低な嫌な女になる。


１月中に産まれる事はなかった。
　
　
2006年２月に入って
彼が最初の 仕事が休みの日。
　
　
遂に その日が来た‥
　
　
昼過ぎに彼からのメール
　
　
【今産まれたよ。。
　でも僕の気持ちは変わらない。
　〇〇が好きだよ。。】
　
　
産まれてくる事はわかってた。
なのに 頭の中真っ白‥
　
　
そのメールを見てたら
吐き気すらもしてきた‥
　
　
素直に "おめでとう" なんて
言えるはずもない。


何の涙かわからないけど
涙も止まらない‥

　
何時間かして やっと落ち着きを
取り戻せた。
　
　
‥って言うか 泣き疲れちゃったんだろうね‥
　
　
落ち着いてから考えてみると
無性に腹が立ってきた。
　
　
その日は ２月〇日。
覚えやすい日にち‥
　
　
予定日を過ぎてたから
彼の休みの日に合わせて
計画出産したんだろう‥
　
　
もしかしたら 立ち合い出産？

　
前日もいつもより早く
おやすみメールがきてたし‥
　
　
あたしの妄想は止まらない。
　
　
あたしの妄想をそのまま
彼にぶつけてみた。
　
　
もちろん 全てを否定された。

　
いくら 彼が否定したところで
誰が信じる‥？
　
あたしが信じられると思う？
　
信じるわけがない‥
　
　
こうなる事が
わかっていたから‥

やっぱり 別れといた方が
良かったんだ‥
　
　
なんで 別れなかったんだろ‥
　
すごく後悔‥
　
どっぷり落ちた‥
　
　
そして また 妄想しては
一人、ｲﾗｲﾗ ﾑｶﾑｶしてた。
　
　
"なんだかんだ言ってても
奥さんの言いなりなんぢゃん"

　
彼が何を言っても
何も信じられない。
　
　
一生懸命 あたしを想って
優しいメールを送ってくれる‥
　
　
それでも あたしは
　
"奥さんが入院してる病院から
メールなんかしてこないでよ"
　
"あたしにはそんな事言いながら
みんなから祝福されて
笑顔でお礼してるんでしょ"
　
"本当は子供が産まれて
嬉しくて仕方ないくせに"
　
　
自分を陥れるような
妄想ばっかりしていた。
(実際、事実なんだろうけど‥)
　
　
その日の夜も 考えすぎて
眠れなかった。
　
　
家で一人の彼は朝方まで
メールをしていてくれた。
　
　
それでも やっぱり
ひねくれてるあたしは
　
"奥さんがいなければ
こんなにメールできるんぢゃん"
　
って‥
　
　
何をしてくれても
何を言ってくれても
　
全て 奥さんと結び付けて
嫌な方、嫌な方へと考えてしまう