不倫 ～彼を想う日々～

　
彼の奥さんは
あまり友達もいないみたいで
車の免許も持ってない。

必然的に 彼が休みの日は
家族3人で買い物やら何やら
どこかしらに出掛けていたみたい
(当時の彼はそう言っていた。)

毎週毎週‥

【今、〇〇に来てるよ】
【今日はＪﾘｰｸﾞ観に行くよ】
【今日は嫁の実家に行くよ】
　　　　　　　　　　　　etc‥

と、メールが送られてきてた。


その反面、彼は

『嫁の事、愛せないんだよ』
『なんで結婚しちゃったのかな』
『嫁とはうまくいってないよ』
『今すぐにでも離婚したいし』
『嫁と仲良くなんかないよ』
　　　　　　　　　　　　etc‥

と、言っていた。



きっと、他人事なら

"不倫や浮気する男の決まり文句"
"馬鹿みたいに騙されてるな‥"
"まるっきり都合のいい女ぢゃん"
って思うだろう‥


あたしも人の日記とか読んでて
たまに思ってしまう時もある。


でも、でもね‥
当事者になってしまうと
彼を信じたい気持ちと
彼を失いたくない気持ちとで

"騙されてる" とか
"都合のいい女" とか
わかってても気付かないフリして
知らん顔したくなるんだ‥


そんな気持ちもあって
彼から お出掛け報告の
メールがくると

【楽しんで来てね♪】

なんて、この頃はまだ
猫をかぶって
物わかりのいい女を演じてた。


本心は‥

"ふざけんなよ‥
十分愛してあげてんぢゃん
毎週お出掛けして仲いいぢゃん
離婚のりの字も見えねーぢゃん"

と、思ってた。



彼は あるスポーツ界では
少々有名(？)で
ネットでも名前を検索してみると
相当数hitする。


そのスポーツの自分の試合にも
彼は毎回奥さんと娘ｻﾝを連れて
行っていた。


"あたしも観に行ってみたい‥"
"あたしも彼と一緒に行きたい‥"

気持ちは大きくなりばかり‥


でも会場は遠いとこばっか‥

でも観てみたい!!!


彼のスクールに通う
末っ子を連れて
車で2時間程かけて
彼の試合を観に行った。


試合開始ギリギリに着いて
席に座ってすぐに
彼の奥さんであろう女性を
見つけた。


女の感ですぐにわかった。


試合が終わって
彼と奥さんのツーショットを
見たくないため
速攻で会場を後にした。

　
順調に彼とも付き合いは続き
どんどん彼にのめり込んでく
あたし。


ただ、付き合い始めた当初
彼はいつも持ち歩いてる携帯の
番号もｱﾄﾞﾚｽも
教えてくれなかった。

その代わり、あたし専用の携帯
(今、思えばﾌﾟﾘﾍﾟｲﾄﾞだったのかな‥？)
を 持ってくれて
その携帯でメールのやりとりなど
してた。


彼の奥さんは日系ﾌﾞﾗｼﾞﾙ人で
当時は彼に対して異様なまでに
事細かにうるさかったみたい‥


そんな奥さんがいる自宅に
あたし専用の携帯など
持って帰る事は到底無理な話で‥

連絡を取れるのは
彼が仕事の日のみ。

仕事が終わって
家に帰る時には
仕事場のロッカーに‥


でも、年末頃には
あたし専用の携帯はなくなり
彼のいつも持ち歩いてる携帯の
番号もｱﾄﾞﾚｽも教えてもらえた。


教えてもらってからは
家に帰ってからも休みの日も
奥さんの目を盗んでは
メールをしてくれてた。

　
初デートのあとも
何度も電話で話したり

一週間に1～2回は
会うようになった。

2回目に会った時には
キスもした。

3回目に会った時には
体の関係も持った。


会う度に
自然とあたしの気持ちも
彼に向かって行き
のめり込むまでに
そう時間はかからなかった。

彼からしたら
"ただの遊び"
だったのかもしれない‥

でも、あたしは
優しい彼にハマってしまった。



付き合い始めた頃は、
お互いの家庭の話しや
奥さんの事、旦那の事、子供の事
何でも話したし
嫉妬もそれほどなかった。

当時、彼には
小さい娘ｻﾝ一人しか
いなかったから

｢もう一人くらい
欲しいんぢゃないの？｣

って聞いてみた。

｢娘、我が儘だから
もう一人くらいほしいかな‥｣

って言ってたの。


でも、彼は

｢家、セッ〇スレスだから‥｣

って笑ってた。


あたしは彼に

｢奥さんが妊娠したら
この関係は終わりにしようね｣

って言ってたんだ。


"セック〇レスなら
妊娠なんかするはずない"

って思ってたから‥