火山噴火:欧州空路5日ぶり正常化へ 空港再開相次ぐ

2010年4月20日 20時34分 更新:4月20日 23時22分

 【ロンドン会川晴之】アイスランド火山噴火の影響で「空の足」が乱れていた欧州で20日、フランスやイタリアなどの空港閉鎖が相次いで解除され、航空機の運航が再開された。欧州空路の混乱は5日ぶりに正常化へ向かう。

 パリのシャルル・ドゴール、オルリ両空港も再開。仏政府は20日中に4分の3の便が運航できるようになると発表した。イタリアやオランダ、中東欧諸国でも空港再開が相次いでいる。

 ドイツのフランクフルトからは、ルフトハンザ航空の成田便が4日ぶりに再開した。欧州航空交通安全機関(本部・ブリュッセル)によると、20日は通常の約半分に当たる1万4500便が運航するとみている。

 ただ、火山の噴火活動は依然として続いている。ロンドンのヒースロー空港は再開の見通しが立っておらず、19日に一部の空港を再開したポーランドは再び空港閉鎖に追い込まれた。目的地の空港閉鎖で欠航する便も多く、欧州北部を中心に混乱は残っている。

 一方、英国は19日、海外に留め置かれている約15万人の自国民を救済するため、軍艦3隻の派遣を決定。このうち1隻が20日朝、スペイン北部のサンタンデール港に到着した。

 スペインは空港が再開されているため、北米や欧州南部に滞在する英国民をスペイン経由で「救出」する。帰国できず待機していたアフガンからの帰還兵250人、英国民200人が対象となる。

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