自衛隊1130人増派へ 北沢防衛相、川南町など訪問

(2010年6月18日付)
 自衛隊員が従事する口蹄疫対策の現場を視察するため、北沢俊美防衛相が17日、来県した。発生地域の新富、川南町、西都市を訪問し、首長らと会談。自衛隊員をさらに1130人増派する準備があることを伝えた。

 自衛隊員の増派については、12日に来県した菅直人首相が関係市町長らの要望に対し、「前向きに検討する」と表明。北沢防衛相は「防衛省もできる限り協力してほしいという総理の指示に基づいて訪問した」とした上で、「県内の基地から230人、九州一円の基地から900人の自衛隊員を増派する態勢を整えた」と説明した。

 北沢防衛相は川南町の農場などを視察した後、県庁で東国原知事や発生地域の首長らと会談。会談後の記者会見で北沢防衛相は、政府の現地対策チームに感染経路の分析を行う疫学の専門家と、政務官を19日まで駐在させることを明らかにし、「要望があれば、その後も常駐することを検討したい」と述べた。

 川南町の内野宮正英町長は「埋却後の畜舎の清掃、消毒の作業がまだ残っており、自衛隊員の増員はぜひ受け入れたい」と話した。

【写真】内野宮町長(右から2人目)とともに出迎えた自衛隊員をねぎらう北沢防衛相(中央)=17日午前、川南町役場