全県民が消毒徹底を 知事が緊急アピール

(2010年6月18日付)
 口蹄疫感染が拡大する中で、東国原知事が非常事態を宣言して18日で1カ月を迎える。東国原知事は17日の会見でワクチン接種区域外でも口蹄疫の感染疑いが相次いでいることや参院選を控えていることを受け、畜産農家をはじめとする県民に対し「消毒徹底緊急アピール」を行った。

 知事は「えびの市で終息したのに、都城、宮崎市などで同時多発している。気の緩みがあったのではないか。念には念を入れてほしい」と訴え。畜産農家や関連業者は服や靴、車の消毒を徹底する▽一般県民は人が集まる場所では消毒マットで靴底を消毒し、車で移動する際は消毒ポイントを通る―などをあらためて呼び掛けた。

 また、参院選の立候補予定者に「選挙になると人や車の動きが活発になるが、非常事態宣言で県民に協力してもらっていることと同様のことをお願いする」と述べ、具体例は示さずに「一般常識上、配慮してほしい」と求めた。

 夏休み前を目指していた非常事態宣言の解除については「いつになるかは言明できない」と語り、「20日前後に感染疑いの殺処分、埋却を終わらせる。それからワクチン接種分を迅速に進める。一日も早く宣言解除したい」と力を込めた。

【写真】口蹄疫感染拡大防止のため、県民に向けて「消毒徹底緊急アピール」を発する東国原知事=17日午後、県庁講堂