羅老号失敗:「3回目の打ち上げなければ残金払わない」

韓国政府、ロシア側に考えを伝達

 韓国政府はロシアに3回目の羅老(ナロ)号打ち上げを求めることにした。

 教育科学技術部の金暎湜(キム・ヨンシク)科学技術政策室長は16日の会見で、「韓国航空宇宙研究院は2004年にロシアのフルニチェフ社と締結した契約に基づき、羅老号打ち上げが1回でも失敗したという結論が出た場合には、1回の追加打ち上げを要請できる。8月以降、ロシア側と3回目の打ち上げについて話し合いを行いたい」と述べた。

 しかし、ロシアがこれを受け入れるかどうかは未知数だ。ロシアは昨年8月に行われた最初の打ち上げの際にも、自分たちが製造した1段目のロケットエンジンさえ正常に稼働すれば、それ以外で問題が起こっても、「全体的に成功と見なす」との考えを表明していた。2回目の打ち上げについてもロシアは、「1段目エンジンは通信が途絶えるまで正常に稼働した」と主張している。

 教育科学技術部によると、ロシアが3回目の打ち上げを拒絶したとしても、契約面でそれを強制できる手段はない。ただし、3回目の打ち上げが行われない場合、契約で定められた全額を支払わないことはあり得るという。金室長は、「04年に羅老号に関する契約を締結した際、韓国政府は、2億1000万ドル(現在のレートで約192億円、以下同じ)の契約金全額を、ロシア側に支払ってはいない。3回目の打ち上げが行われないのであれば、契約金の5%に当たる1050万ドル(約9億6000万円)は支払われないだろう。このようは権利を示す条項は、打ち上げ契約にも記載されている」と説明した。

 韓ロ両国の合意が実現した場合、3回目の打ち上げはおよそ1年後になるとみられている。

白承宰(ペク・スンジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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