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最終更新:2010年6月17日(木) 19時1分

南ア、人種差別の悲劇から34年


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 16日は、南アフリカの代表の試合が行われました。この日は奇しくも34年前、白人の言葉を使った授業に抗議のデモを行った黒人居住区の小中学生ら300人が警官隊に殺害された日でもありました。悲劇の日を南アフリカの黒人たちはどう迎えたのでしょうか。

 旧黒人居住区ソウェトは朝からにぎやかでした。ソウェトの少年・少女たちがソウェト蜂起を記念して、歌を歌いながら行進しています。

 「ソウェト蜂起」。34年前のこの日、ソウェトに住む小学生から高校生までおよそ1万人が、授業で白人の言葉を強要されたことに抗議しデモを行いました。これに警官隊が発砲、およそ300人が死亡したのです。

 これは、死亡した13歳の黒人少年を担ぐ仲間の姿を写したもの。この事件は、アパルトヘイト=人種隔離政策による黒人差別の実態を世界に知らしめました。

 1994年の黒人政権誕生後、6月16日は「青年の日」として祝日となりました。当時、デモに参加したブイトメーロさんは、追悼式典で平和の歌を歌いました。

 「彼らはこっちに向かってきて、銃を生徒たちに撃ってきた。私たちは石を拾って、それを投げるだけだった」(ソウェト蜂起に参加したブイトメーロさん)

 事件では、友人を失いました。悲劇から34年。アパルトヘイト後に生まれた世代も増えています。

 「(Q.ワールドカップについては?)ワールドカップは1994年に訪れた自由と同じようなものです。私にとって若者が喜ぶのを見るのは夢だったの。でも彼らには『自由への責任』を感じてほしい」(ブイトメーロさん)

 ソウェト蜂起の記念日に、奇しくも南アフリカ代表の第2戦が行われました。気温0度にもかかわらず、若者たちが集まりました。試合は完敗。それでも若者たちの表情は明るいものでした。

 「僕たちにとって、きょうこの日に試合が行われたことが重要なんだ」(ソウェトの高校生)

 6月16日、ソウェトに今年、新たな記憶が刻まれました。(17日18:01)

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