サッカーW杯:きょうアルゼンチン戦、運動量で勝負
パス成功率・単独ドリブルなど、大部分でアルゼンチンが優勢
「走行距離」では韓国が15%優勢
きょう、「赤い悪魔」たちの血が再び熱くなる。サッカー韓国代表は17日午後8時30分(韓国時間)、ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会B組第2戦で、強豪アルゼンチンと激突する。12日のギリシャ戦で1勝(勝ち点3)を挙げた韓国は、アルゼンチンと引き分けるか勝利するかすれば、史上初の「自国開催以外のW杯で決勝トーナメント進出」が現実味を帯びてくる。
客観的に見れば、韓国の戦力はアルゼンチンより明らかに下だ。アルゼンチンは、リオネル・メッシ、カルロス・テベス、ゴンサロ・イグアインらスーパースターが顔をそろえる。国際サッカー連盟(FIFA)ランキングでも、韓国(47位)はアルゼンチン(7位)の相手ではない。
両チームの第1戦の内容を分析したFIFAの統計資料を見ると、実力差は歴然だ。韓国は現代サッカーで最も重要視されるパスの量と質で、大きく差を付けられた。ギリシャ戦での韓国のパス成功率は66.7%(333本成功)で、アルゼンチンがナイジェリア戦で記録した74.7%(446本成功)にはるかに及ばなかった。単独ドリブルとタックルでも、韓国(単独ドリブル6回、タックル1回)はアルゼンチン(単独ドリブル25回、タックル6回)に及ばない。また、チームの最高スピードでも、韓国(時速27.09キロ)はアルゼンチン(時速30.93キロ)を下回る。アルゼンチンの選手たちが記者会見で韓国に関する質問を受け、「フッ」と笑ったのも、こうした自信の表れなのかもしれない。
だが、韓国にも秘蔵のカードがある。疲れを知らない心臓だ。ギリシャ戦での韓国選手の総走行距離を合計すると108.831キロ。アルゼンチンの記録(95.326キロ)を13.505キロも上回る。特に、ボールを持たないときの走行距離で、韓国(45.654キロ)はアルゼンチン(34.687キロ)を圧倒。相手にプレッシャーをかけカウンターのスペースをつくる際の運動量で、韓国がアルゼンチンを上回れるという証拠だ。
世宗大のイ・ヨンス教授(KBS放送・解説委員)は、「韓国は休みなく走り、アルゼンチンにスペースを与えないことが必要。たとえメッシでも2-3人で囲い込めば、簡単には突破できないはず」と話す。
余裕たっぷりだったアルゼンチンも、運動量の多い韓国を警戒し始めた。マラドーナ監督は16日の記者会見で、「韓国にはメッシを止められる選手はいない」としながらも、「韓国はスピードがありボールへの執着が強いため、凡ミスからボールを取られたり、カウンターを許したりしないようにしたい」と語った。アルゼンチンのメディアも韓国に注目している。日刊紙「ラ・カピタル」は、「韓国の旺盛な動きを封じろ」と報じ、別の日刊紙「クラリン」は、「韓国の運動能力はナイジェリアより優れている」と報じた。肺が破裂するほど走り続ける韓国が、徐々にアルゼンチンを脅かしている。
丁世暎(チョン・セヨン)記者
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