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ちば経済:「はやぶさ」7年の旅に感動 千葉市科学館、帰還成功で連日盛況 /千葉

 ◇千葉市科学館プラネタリウム

 7年の長旅を終え地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。その高い技術と数々のトラブルを乗り越えてきた姿を描くプラネタリウム映像作品「HAYABUSA BACK TO THE EARTH(はやぶさ地球帰還)」が千葉市科学館で上映され、連日、大勢の観客でにぎわっている。【味澤由妃】

 「はやぶさ」が目指した小惑星「イトカワ」は、1950年代に現在の千葉大西千葉キャンパス(稲毛区弥生町)にあった東京大生産技術研究所で国産ロケット技術を研究していた糸川英夫博士にちなんで命名された。糸川博士は「日本の宇宙開発の父」と呼ばれている。

 映像作品は宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが制作。小惑星から石を採取して地球に持ち帰るという世界初のプロジェクトの内容や、日本独自の宇宙技術の特徴を、コンピューターグラフィックス(CG)を駆使して紹介。ナレーターがはやぶさに語りかける形式で宇宙の旅が進む。はやぶさが幾多の試練に直面しつつ、決してあきらめず任務を遂行してきた様子が感動的に表現されている。

 16日も平日の昼間にもかかわらず、約140人の観客が訪れた。千葉市若葉区の飯塚幸枝さん(72)は3回目の鑑賞を終え「自分で考える力を持つはやぶさはロボット以上で、世界に誇れる技術。研究費を削減しないでほしい」と感想を述べた。壮大な使命を果たし、13日に地球に帰還して燃え尽きた後だけに、上映後の会場では涙を浮かべる女性客の姿も見られた。

 JAXAは後継機「はやぶさ2」の開発を計画。文部科学省は10年度予算の概算要求に17億円を盛り込んだが、政府の事業仕分けで3000万円に縮減された。はやぶさ2開発は絶望視されていたが、菅直人首相が15日、国会で計画続行に前向きな答弁をした。

 科学館の天文・プラネタリウム担当、喜多伸介さん(45)は「はやぶさの研究は長い年月の積み重ね。この時代に生きて、はやぶさの技術の成功に立ち会えて幸せ」と述べ、後継機開発に期待を寄せる。

 「HAYABUSA」は今月末まで上映予定。大人500円、高校生300円、小中学生100円。中央区中央4「きぼーる」内。電話043・308・0511。

毎日新聞 2010年6月17日 地方版

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