最終更新: 2010/06/17 17:08

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「はやぶさ」帰還に菅首相は笑みも、後継機仕分けめぐり蓮舫行政刷新担当相は追及受ける

自らの秘書が起こした痴漢騒動に、蓮舫行政刷新担当相は怒りを込めて謝罪した。会期末を前に、与野党の論戦もさらに激しくなっている。
日本中が沸いた2つの快挙に、菅首相は15日朝、笑顔を見せた。
菅首相は、「はやぶさは帰ってくるし、カメルーンと2連勝」と述べた。
その1つは、7年かけて地球へと帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。
注目の砂が採取できていれば、「世界初」の偉業となる。
しかし、複雑な心境の人たちがいた。
この「はやぶさ」の後続機の開発を含む、衛星打ち上げ関連の予算が2009年、事業仕分けの対象となった。
代表質問で、自民党の西田参院議員は「後続機の開発費は、麻生政権の概算要求の17億円から、鳩山政権で5,000万円に。さらに事業仕分けで、3,000万円までに削られたのであります。パフォーマンスだけの事業仕分けを事業仕分けするべきと考えます」と述べた。
これに対し、大臣として初めての国会答弁となった蓮舫行政刷新担当相は、「仕分けを行う準備段階に相当の時間をかけ、多くの人間が携わっておりますので、わたしのたった一言で決まることではございません。決して、パフォーマンスではございません」と述べた。
この答弁に対し、西田参院議員は「蓮舫大臣、わたしは、はやぶさを事業仕分けをしたことが、良かったかということなんですよ。誤りでしょう。もう一度、答弁を求めます」と追及した。
菅首相が、予算の見直しに言及したものの、蓮舫行政刷新担当相の再答弁はなかった。
その蓮舫行政刷新担当相をめぐっては、公設秘書の痴漢騒動が起きた。
蓮舫行政刷新担当相の秘書が6月2日深夜、自転車で東京・池袋の繁華街近くの歩道を走っていた際、18歳女性のスカートをめくり下半身を触ったという。
女性は被害届を出さなかったが、蓮舫行政刷新担当相の公設秘書は痴漢行為を認め、その後、秘書を辞職した。
蓮舫行政刷新担当相は「女性として、あるいは娘を育てる母として、今回の一件は、本当にあってはならない。真摯(しんし)に大変申し訳ないと思っています」と述べた。
そして、菅首相本人が追及を受けたのは、前内閣が苦しんだ難題・普天間問題。
自民党の佐藤正久議員は「(菅首相が副総理だった)前内閣は、8カ月間の迷走を『小さな一歩かもしれないが』と総括した。何が一歩か? まったくわかっていない」と追及した。
また、野党として臨む代表質問となった社民党の福島党首は、普天間問題で、菅首相の過去の発言を追及した。
福島党首は「2005年、普天間の辺野古移転について、『不可能だ。県外・国外へ移転すべきだ』と宣言していますが、そのこともお認めになりますね。沖縄や国民への約束は、いったい、いつ、なぜ変わったのですか?」と追及した。
これに対し、菅首相は「わたしが過去、いろんな場面で発言したことを否定するつもりはありません。ある時期には、アメリカの戦略が変わる中で、いろいろな可能性があるのではないかと」と述べた。
これに先立ち、菅首相は午前中、沖縄県の仲井真知事と首相就任後、初めて会談し、辺野古への事実上の移転を明言した。
しかし、仲井真知事は会談後、「極めて厳しいということを申し上げました。日米両政府で決めた方針といいますか、共同声明は踏襲すると前からおっしゃっておられるようですから」と述べた。
前政権の残した課題の解決には、まだまだ高い壁があるとみられる。

(06/15 18:55)


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