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【社会】

海外に資産隠しか SFCG

2010年6月17日 朝刊

 経営破綻(はたん)した商工ローン大手「SFCG」(旧商工ファンド)の民事再生法違反事件で、逮捕された元社長の大島健伸容疑者(62)が、同社や親族会社などの資産の一部を海外の管理口座に移すなどして隠そうとしていた疑いのあることが、同社関係者への取材で分かった。 

 警視庁捜査二課は十六日、民事再生法違反(詐欺再生)などの疑いで大島容疑者と親族会社社長の長男嘉仁容疑者のほか、同役員吉田智大(30)=東京都目黒区上目黒二、同社員守川一孝(35)=北区滝野川一=両容疑者を逮捕した。

 SFCG関係者によると、大島容疑者は民事再生法の手続き開始決定前に、同社や親族会社の資金の一部を海外へ送金するよう嘉仁容疑者に指示。嘉仁容疑者の依頼で経理担当者が実際に手続きをしていたという。

 大島容疑者がハワイ・ホノルルに所有する別荘と、二つの海外ファンドへの多額の出資金を隠そうとした疑いも浮上。破産管財人によると、大島容疑者の長女が代表取締役を務める経営コンサルティング会社「Q and Company」(港区)が、別荘に百七十五万ドル(約一億六千万円)の抵当権を設定し、海外ファンドへの出資金も担保として譲り受けていた。

 別荘と海外ファンドについて、管財人は「(大島容疑者の)保有資産に関する説明には不明朗な点が多い。詳細を調査中」としており、債権者への弁済に充てられていない。

 

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