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大嶽親方&豊ノ島も野球賭博聴取

 文部科学省を訪問後、両国国技館で会見する陸奥広報部長
 文部科学省を訪問後、両国国技館で会見する陸奥広報部長

 日本相撲協会は16日、野球賭博問題で、大嶽親方(42)=元関脇貴闘力=と、幕内豊ノ島(26)=時津風=を17日に事情聴取することを決めた。17日発売の週刊新潮で、2人が野球賭博に関与していると実名報道されていること、協会を所管する文科省の要請を受けて決定。協会は外部役員、生活指導部特別委員会の外部委員を中心にした調査チームを立ち上げ、近日中に活動を開始する。また、野球賭博への関与を認めた大関琴光喜のほか、複数の親方や十両以上の力士もいることが判明。問題はさらなる広がりを見せている。

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 3日連続の訪問となった文科省で、協会幹部が厳しい宿題を突きつけられた。「今の状況で65人を土俵に上げるのは社会の理解が得られない」、「名前が出た力士は、事情聴取してほしい」、「一両日中に外部による調査チームを立ち上げて」。協会に戻った陸奥生活指導部長(元大関霧島)らは対応に追われた。

 複数の親方や関取が野球賭博に関与していることが判明した。17日発売の週刊新潮に、大嶽親方と豊ノ島が野球賭博にかかわっていたと実名で報じられることも分かった。陸奥部長は記事を確認次第、2人を協会で聴取する方針だ。

 外部調査チームについても素早く対応した。伊藤滋外部理事、吉野準監事、山本浩特別委員会外部委員らから参加の了承を取り付けた。リーダーには外部の人材が就任する見込み。17日の聴取にはスケジュールの都合で外部役員らは参加できないもようで、近日中に本格的な活動を始める。

 琴光喜以外に、賭博への関与を申告した64人を公表しないという協会の方針は覆されそうだ。文科省では64人の公表を求められた。その場での開示は拒否したものの、近日中に実施予定の理事会で話し合う。また、理事会での材料にするために、各人が賭けた金額や賭博の種類を整理することも指示されている。

 野球賭博について自己申告した29人に、大嶽親方と豊ノ島が含まれるかについて陸奥親方は「言えません」と明言を避けた。文科省に関して、名古屋場所中止についても「現状では考えていないが、話が出るような危機的状況である」と警告された。協会は土俵際まで追い込まれている。

(2010年6月17日)





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