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名古屋場所開催危機「仮に20人休場したら…」

理事会を受け、会見する(左から)陸奥親方、武蔵川理事長、出羽海親方
理事会を受け、会見する(左から)陸奥親方、武蔵川理事長、出羽海親方
Photo By スポニチ

 日本相撲協会は15日、緊急理事会を開き、賭博への関与を認めた協会員65人を厳重注意処分とした。協会の事情聴取で野球賭博への関与を否定しながら一転して関与を認めた大関・琴光喜(34=佐渡ケ嶽部屋)も含まれる。65人は警察の捜査結果により処分が上乗せされる可能性があり、多数の出場停止者が出れば名古屋場所(7月11日初日、愛知県体育館)開催にも影響が出そうだ。また琴光喜については、師匠の佐渡ケ嶽親方(42=元関脇・琴ノ若)から名古屋場所出場辞退の申し出があり受理された。

 約1時間15分の緊急理事会を終えて会見場に勢ぞろいした相撲協会執行部6人は神妙な表情で頭を下げた。武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)は「このたびの不祥事で多くのファンの皆さまに多大なご迷惑をおかけしました」と陳謝した。

 賭博への関与を認めた65人は厳重注意処分とした。しかし、最終的な処分ではない。警察の捜査結果により処分を上乗せする。同理事長は「協会としてウミを全部出し切って、暴力団との付き合いを一切しない、させないという方針。今後は厳しい処分、対応を決めている」と訴えた。

 5月20日発売の週刊新潮で琴光喜が野球賭博に手を染めていると報じられたことを受け協会は賭博に対する実態調査を実施。今月14日に野球賭博に29人、花札や麻雀賭博、賭けゴルフなどに36人が関与したと申告したと公表した。当初申告した者は厳重注意にとどめる意向だったが方針転換。14日には上申書を警視庁に提供し調査を委ねた。

 警視庁組織犯罪対策3課は暴力団の関与が疑われる野球賭博を問題視している。琴光喜を含め、協会に関与を認めている29人の事情聴取を進め、立件の可否を個別に判断する構えだ。さらに、賭博にかかわった経緯や、暴力団関係者からの恐喝疑惑について詳しい説明を求める方針だ。

 捜査は迅速に進むことが予想され、暴力団との関係など重大な事実が判明した力士は出場停止などの処分を受ける可能性がある。02年名古屋場所では史上最多16人の休場者を出したことがあるが、ある中堅親方は「仮に20人の関取が休場したら興行的には苦しい。世間的にも開催できない状況にも追い込まれかねない」と危機感を強める。

 文科省も「疑われる状態では名古屋場所の運営に対して社会的な理解が得られない」として、場所前の早い時期に一定の調査や処分などを行った上で、外部への説明責任を果たすことが不可欠だと指摘した。賭博問題が本場所開催を左右しかねない状況に陥った。

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