宇宙で帆 イカロスの画像公開

太陽の光を帆に受けて進む「宇宙ヨット」の世界で初めての実用化に挑戦する「イカロス」が、宇宙空間で帆を広げた様子の画像が、１６日、公開されました。

イカロスは、太陽からの光の圧力を帆に受けて進む「宇宙ヨット」の実用化に向けて開発され、先月２１日に、鹿児島県の種子島宇宙センターからＨ２Ａロケットで打ち上げられました。その後、イカロスは順調に飛行を続けて、今月１０日に宇宙空間で帆を広げることに成功し、イカロスから分離されたカメラで撮影された画像が１６日、公開されました。イカロスの帆は、１辺が１４メートルの正方形で、７．５ミクロンの薄い素材で出来ており、これを宇宙空間でうまく広げられるかどうかが最初の難関でしたが、画像からは帆がすべて開いている様子が確認できます。宇宙ヨットは燃料を節約できる夢の飛行技術として、欧米でも研究が進んでいますが、実際に宇宙空間で帆を広げることに成功したのはイカロスが世界で初めてで、今後、イカロスは金星に接近しながら、次の段階の太陽の光を帆に受けて航行する実験に入ります。