ミヤチク高崎、特例で早期再開 農水副大臣方針

(2010年6月16日付)

 政府の口蹄疫現地対策チーム本部長・篠原孝農水副大臣は15日、記者会見し、都城市高崎町における感染疑いの確認に伴い、10日から操業停止している「ミヤチク」高崎工場について、特例で早期再開する方針を示した。同時に家畜の早期出荷を促し、農家に損失が生じた場合は国が全額補償することも明らかにした。

 同工場は、発生農場から半径10キロ圏内の移動制限区域にあるため、操業を停止。篠原副大臣は「加工場は限られており、(高崎工場を)きちんと消毒、チェックし、再開してもらわなければいけない」と述べた。その上で「緩衝地帯をつくるには、ワクチン接種よりも、すべての牛、豚を早期出荷する方がいい」と早期再開の必要性を強調した。

 早期出荷により農家に損失が発生する可能性にも言及。「価格が下がり、売り先もなかなか買ってくれない。差額補償については、疑似患畜やワクチン接種した家畜と公平になるようにしなければならない」と国が全額補償する方向性を示した。

 県は「工場再開は、どのような形で清浄性を確認できたと見なすのかを検討する必要もあり、抗体検査の結果などを見ながら調整したい」と慎重な姿勢を見せている。