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口蹄疫:5月の子牛取引が6割減 価格も1割近く上昇

肉用子牛(黒毛和牛)の取引状況
肉用子牛(黒毛和牛)の取引状況

 5月に全国で取引された肉用子牛(黒毛和牛)の頭数が前年同月より63%減の1万3363頭にとどまったことが、独立行政法人農畜産業振興機構のまとめで分かった。口蹄疫(こうていえき)の感染拡大を背景に、取引頭数が全国の6割を占める九州・沖縄地方で、大半の家畜市場が取引を停止したため。価格も1割近く上昇しており、将来的には高級牛肉の小売価格に反映される可能性がある。

 機構によると、最初の感染例が見つかった4月20日以降、九州・沖縄から中国地方の一部で取引を見合わせる市場が相次ぎ、取引があった市場数は39カ所と、前年同月の82カ所から大きく落ち込んだ。

 一方、5月の1頭当たり平均価格は前年同月より8.7%高い38万6018円となった。景気回復に伴う需要増で昨年後半から続いていた上昇基調に、口蹄疫による供給減が拍車をかけた。

 機構は「子牛の生産を増やすには、まず母牛の調達などが必要で時間がかかる。九州・沖縄以外の産地もすぐにはカバーできない」としており、当面は供給不足が続きそうだ。和牛の肥育農家は通常、買い取った子牛を20カ月程度育てて出荷するため、調達難が長引けば12年以降の牛肉価格に影響が出る恐れもある。【行友弥】

毎日新聞 2010年6月16日 19時10分(最終更新 6月16日 22時14分)

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