自民党道連

北教組トップに有罪判決、札幌地裁が小林千代美陣営への違法献金を認定

選対の会計統括に計1600万円を供与


osada.jpg

写真・長田秀樹被告

 

 昨年8月の衆院選をめぐり、民主党の小林千代美衆院議員(北海道5区)陣営に違法な選挙資金を提供したとして、政治資金規正法違反(企業・団体献金の禁止)の罪に問われた北海道教職員組合(北教組)と、北教組委員長代理・長田秀樹被告(50)の判決公判が、14日午前10時から札幌地裁(園原敏彦裁判長)で開かれた。

 園原裁判長は、北教組に罰金50万円、長田被告に禁固4月、執行猶予3年(求刑禁固4月)の有罪判決を言い渡した。

 北教組は、「責任産別労組」として小林氏の衆院選を全面的に支援。小林選対の選対委員長を北教組委員長(2009年6月死亡)が務め、委員長死亡後は北教組の委員長代理となった長田被告が選対委員長を引き継いだ。

 北教組の違法献金事件では、小林陣営の資金管理を統括していた木村美智留被告が、今月9日、札幌地裁から禁固6月、執行猶予3年(求刑禁固6月)の有罪判決を言い渡されたばかり。

 木村被告は、衆院選が先送りされて小林陣営が活動資金に窮したことを理由に、公判で2008年12月4日、2009年3月11日、5月20日、7月28日の計4回、北教組側に選挙資金の提供を依頼し、現金計1600万円を受け取ったことを証言、「法令に定められた収支報告書に記載できない金」と資金の違法性を認めた。札幌地裁は、12月4日から5月20日までの3回は死亡した北教組委員長が現金計1200万円、7月28日は長田被告が小林選対で木村被告に現金400万円を渡したことを認定した。

 一方、長田被告は5月19日の初公判で、起訴事実を全面的に認め、「今回の支出は私の判断が誤ったものと考えています。私が行った資金提供は許されるものではなく、深く反省しています」と謝罪、400万円の原資が組合費だったことも認めた。

 園田裁判長は量刑の理由をこう述べた。

 「本件は被告人組合(北教組)と被告人が、法律上寄付が許されない小林千代美合同選挙対策委員会(選対)事務所に違法に資金を供与したものであり、政治資金規正法の理念を忘却していることに多言を要しない。衆議院の解散総選挙の日程が決まらない中で、選挙資金に窮した小林選対から資金提供の依頼を受けるや、さほどの時を置かず、資金を提供していた。資金提供の際に適法性を検討した形跡はなく、自分たちの希求する目的、理想のために目をつぶったと見られてもやむを得ない。被告人が公判で、組織を挙げての再発防止を言及したことも斟酌し、刑を導いた」と述べた。

 長田被告はグレーのスーツで判決公判に出廷。終始、厳しい表情で判決に耳を傾けた。

 小林陣営をめぐっては、衆院選で公職選挙法違反(買収約束、事前運動)の罪に問われた連合北海道札幌地区連合会長に、1審、2審で懲役2年、執行猶予5年の有罪判決が下された。小林衆院議員は一連の責任から今国会閉会後に議員辞職する意向を表明している。(文・糸田)

 

 

北教組事件 組合トップ・長田被告が初公判で違法な資金提供を認めて謝罪
http://www.hokkaido-365.com/news/2010/05/post-1016.html

民主・小林陣営公選法違反 札幌高裁、元連合札幌会長の控訴を棄却
http://www.hokkaido-365.com/news/2010/06/post-1042.html

北教組違法献金事件 小林千代美陣営の会計統括者に有罪判決
http://www.hokkaido-365.com/news/2010/06/post-1056.html

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.hokkaido-365.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/2874

ニュース北海道のローカルニュースを発信する情報サイト