「自白」テープを初開示 狭山事件再審請求審で検察埼玉県狭山市で1963年、女子高校生=当時(16)=が殺害された狭山事件で無期懲役が確定して服役、仮釈放された石川一雄さん(71)の第3次再審請求審の3回目の三者協議が13日、東京高裁(岡田雄一裁判長)であり、検察側は石川さんが「自白」した取り調べの状況を録音したテープ9本を初めて開示した。 弁護団によると、昨年12月の東京高裁の証拠開示勧告を受け、検察側が開示したのはテープ9本、石川さんの筆跡に関する捜査報告書、「自白」に基づき認定した殺害現場近くに事件当時いた住民の証言を記録した捜査報告書など計36点。証拠開示は第2次再審請求審中だった88年9月以来約22年ぶり。 弁護団は、内容次第では、自白の信用性などを争うための重要な証拠になり得るとして、9月中旬に予定の次回協議までに専門家によるテープの分析を急ぐ。 三者協議後に東京・霞が関の司法記者クラブで会見した石川さんは「開示されていない証拠もあり、一日も早く出してほしい」と述べた。 石川さんは94年に仮釈放され2006年5月に3回目の再審請求をした。 【共同通信】
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