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土壌対策など事業費110億円増…梅田北ヤードJR東海道線の支線地下化JR大阪駅北側の梅田北ヤード再開発で、JR東海道線支線の移設・地下化の事業費が、当初見込みより110億円増え、540億円に上ることが大阪市の試算でわかった。土壌汚染対策や設計見直しに伴うコスト増が原因。市の負担も30億円増の148億円に膨らむが、地下化が遅れれば、開発計画全体にも影響するため、市は「やむを得ない」とし、今年度中の都市計画決定を目指す。 同支線(吹田―福島)は北ヤード周辺の交通を分断しており、大阪市や国が同市北区中津―福島区福島間(約2・3キロ)の地下化を検討、事業費は当初、430億円と見込んでいた。 ところが、北ヤード内の土壌から国の基準値を超える鉛や水銀が検出され、産廃処理などの新たな対策が必要となった。さらに、設計や工事計画を詳細に検討したところ、工事費、補償費が増えることがわかり、追加負担が必要と試算された。 新たな事業費負担は国が181億円(37億円増)、JR西日本が63億円(13億円増)で、残りを市と地権者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構がそれぞれ148億円(各30億円増)とする方向で調整。地下化の完成は、梅田貨物駅の移転が遅れる影響で当初計画より2年遅れ、2019年度にずれ込むとみられる。 北ヤード開発は、旧国鉄の未処分地・梅田貨物駅の跡地を活用する官民一体のプロジェクト。22年のサッカー・ワールドカップ(W杯)の日本招致が実現した場合、開幕・決勝戦の会場として使用可能な8万人規模のスタジアム構想なども検討されている。 (2010年6月16日 読売新聞)
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