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【静岡】《経済》 スズキが軽商用車のEV開発へ 社会実験に投入2010年6月15日 スズキは14日、浜松市などと取り組む次世代環境車の社会実験に、軽貨物車「エブリイ」の電気自動車(EV)を投入する方針を明らかにした。現在開発を進めており、量産の前提となる国土交通省の型式指定を取得した後、来年4〜5月に開始を予定しているEV走行実験への投入を目指す。 同社によると、エブリイのEVには小型で高出力のリチウムイオン電池を搭載。フル充電状態での走行可能距離は「(三菱自動車の)アイミーブ並みを想定している」(スズキ幹部)とし、百数十キロを目指すとみられる。 スズキは1990年代に鉛電池を使ったエブリイや軽自動車「アルト」のEVを開発。市販していたが、2000年代に入ってから一時中止していた。 政府はEVについて、電池の性能が向上するまでは走行可能距離に問題があるため、当面は近距離の移動用途が中心になるとみている。 商用タイプのEVが市場にないためスズキは、過去の研究開発の経験や蓄積を踏まえて、エブリイでの開発着手を判断したとみられる。 次世代環境車実験の走行計画を前倒し浜松市が公表
浜松市は14日、スズキや静岡大学など産学官の14機関でつくる「はままつ次世代環境車社会実験協議会」の今後の活動日程を公表した。来年夏まで行う第1期走行実験のうち、当初は本年度末に予定されていたヤマハ発動機の電動バイクの実験投入が、年内に早まる見通しとなった。 協議会に参加している独フォルクスワーゲン(VW)も、本年度中に電気自動車(EV)の実験を前倒しで行う見込み。参加車両は1〜数台が想定されている。 同市中区のアクトシティ浜松で同日開かれた「次世代環境車フォーラムinはままつ」の席上、担当者が明らかにした。第1期走行実験は、市が8月以降、区役所などに充電器を設置した後、9月末にもスズキ「スイフト」のプラグイン・ハイブリッド車(PHV)約20台を投入して開始する。このほか、7月21、22の両日、浜松商工会議所などが同市東区の市総合産業展示館で開く「ビジネスマッチングフェア」に合わせて「はままつ環境技術展」を開催。走行実験に投入する車両の展示や協議会の活動の紹介を行う。 この日のフォーラムには、県西部の自動車関連企業の幹部ら約260人が出席。経済産業省と国土交通省の担当者が、次世代環境車をめぐる政策の動向などを講演した。
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